昨年12月19日、ソールオリエンスが競走馬登録を抹消された。皐月賞での型破りな走りが印象的だった同馬だが、その非凡な…
昨年12月19日、ソールオリエンスが競走馬登録を抹消された。皐月賞での型破りな走りが印象的だった同馬だが、その非凡な才能を見せつけたのが23年の京成杯だった。
デビュー勝ちを飾り、中2カ月の間隔で出走。2勝馬のセブンマジシャンに1番人気は譲ったものの、単勝オッズは同じ2.7倍で2番人気に推された。新馬戦に続いてゲートの反応は鈍かったが、大きく出遅れることもなく5番手を確保。横山武史騎手はいきたがるのをなだめながら、他馬の背後で仕掛けのタイミングをうかがった。
向正面過ぎの勝負どころ、鞍上が軽くうながすと、一気に前との差を詰めていく。4コーナーの出口で先行馬のすぐ背後に取りつき、さぁ直線追い出そうかという瞬間だった。突然、ソールオリエンスが外に大きく膨れた。
キャリア1戦の若さを見せたのか、1、2馬身では到底収まらない痛いロス。並みの馬なら敗戦の二文字もよぎるところだが、ソールオリエンスは違った。体勢を立て直してふたたび前を追うと、一瞬にして各馬をとらえて先頭。最後は2馬身半差を付ける完勝劇で、レースを見守った人の度肝を抜いた。
続く皐月賞でも、4角17番手の絶望的な位置取りから、混戦模様を断つ1.1/4馬身差の快勝。その後、引退まで勝ち星にこそ恵まれなかったが、デビュー3戦目までに見せた走りは、強いインパクトを残し、多くのファンから愛された。今後は父としての活躍が期待される。自身を彷彿とさせるような、個性派の登場を楽しみに待ちたい。