ニュー石井で連覇をつかむ。3月のWBCメンバーに選出された阪神石井大智投手(28)が12日、兵庫・尼崎市内の2軍施設SG…

ニュー石井で連覇をつかむ。3月のWBCメンバーに選出された阪神石井大智投手(28)が12日、兵庫・尼崎市内の2軍施設SGLで自主トレを公開した。改良を重ねるフォークは従来のサイドスピンからトップスピンに変化させて落差が増加。投球フォームも微修正するなど調整に自信をのぞかせた。昨季は50試合連続無失点のプロ野球記録を樹立した虎のミスターゼロが、侍ジャパンでも阪神でも悲願へ導く。

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1球1球、感覚を大事に確かめながら腕を振った。自主トレ公開のキャッチボールで、石井の右手にはWBC使用球。NPB使用球より「滑りやすかったり、縫い目が太かったり」と変化は感じるが「そのボールで勝負しなきゃいけないので」と冷静だった。昨年12月26日にWBCメンバー入りが発表。「気持ち的には焦らず焦るって感じです」と汗をぬぐう石井は進化していた。

すでにブルペン投球も行っており、改良を重ねるフォークは「感覚的にすごく良くなってきた」とうなずいた。昨季まで投げていた従来のフォークは「サイドスピンで落とす感じ」だったが、握りを変えて改善。回転をトップスピンに変化させ、落差も増加したという。「去年はフォークを投げることに関して避けていた部分があった。感覚的にも良くなかった。もっと自信を持って投げられる球にしたい」。投球フォームもグラブの位置を若干右寄りにするなど重心を微修正。WBC使用球で武器になりそうな球種は「ないです」と笑ったが、フォークに関しては「球どうこうよりは、その球に対してすごく手応えを感じている」と胸を張る。

昨季は50試合連続無失点のプロ野球記録を樹立して大ブレーク。53試合に登板し、防御率0・17という驚異的な数字を残した。WBCは自身初出場。世界大会ではアーロン・ジャッジ擁する米国など猛者ばかりだが「マウンドで気負っちゃうとそこで負けているので、そういう印象を持たない方がいい」と先入観を持たずマウンドに立つ。

シーズンが開幕すればブルペンの屋台骨になる。虎のミスターゼロは「WBCがあったからシーズンで活躍しなくてもいいかといったらそういうわけでもない。どちらも活躍しなきゃいけないというか、結果が求められる」と自覚していた。2月からは宮崎で代表合宿など忙しい1年がスタート。それでも「言い訳したくない」と覚悟は強い。侍ジャパンのWBC連覇と阪神の球団史上初のリーグ連覇は、ニュー石井が導いてみせる。【只松憲】