NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン1 第4節(リーグ…

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第4節(リーグ戦)カンファレンスA
2026年1月10日(土)12:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
浦安D-Rocks 28-22 横浜キヤノンイーグルス

一人の尊敬するプレーヤーとして。ラグビーに真っ直ぐ向き合う田村兄弟の対峙


浦安D-Rocksの田村煕選手(弟)

ラグビーに真っ直ぐに向き合う男同士だからこそ、お互いを意識して試合に臨んではいなかった。聖地・秩父宮ラグビー場で行われた浦安D-Rocks(以下、浦安DR)と横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)の一戦で、田村煕(浦安DR)と田村優(横浜E)の"10番兄弟対決"が実現。それでも、二人ともが、目の前の試合、そして、チームの勝利に全力を注ぎ、グラウンドを駆け回った。

試合2日前、浦安DRの練習場で、いつもどおり誰よりも長い居残り練習を終えクラブハウスに引き上げてきた弟・煕に、兄・優のこと、そして兄弟対決のことを問うと、思ったよりもあっさりとした答えが返ってきた。

「兄だからということではなくて、選手として学ぶ部分が多いです。それに二人ともラグビーが好きだし、チームスポーツが好きだから、ゲームが始まればその雰囲気をただただ楽しんでプレーするだけだと思います。それよりも、間違いなく横浜Eのキーマンですし、その選手がたまたま家族だったという感じで、ほかの兄弟よりは特別な感情はないかもしれないですね」

それは裏を返せば、同じラグビープレーヤー、チームの要である10番としてのリスペクトの言葉と言っていいかもしれない。


横浜キヤノンイーグルスの田村優選手(兄)

試合前日の9日が、優の37歳の誕生日だったということで「LINEはしたけど、特別何かを話していないですね。いつもラグビーの話はそんなにしないんです」と煕は試合前後のやり取りを明かし、試合後、口にしたのは兄弟対決の感想ではなく、同じポジションだからこそ分かる、10番の大変さや苦悩を慮る言葉であった。

「勝敗はもちろんありますけど、いま横浜Eは勝てていなくて、僕も浦安DRがディビジョン2のときに来て、いろいろな大変さは分かります。兄弟ということはもちろんあるけど、どのクラブもいろいろな状況に置かれて、目的があってやっているので、お互いに頑張りたいですね。10番はゲーム内だけでなくて、いろいろなところでプレッシャーが掛かるので、僕も兄ちゃんから学びながらやっていきたいと思います」

ちょうど入れ違うようにミックスゾーンに姿を現した二人は、ひと言、ふた言、言葉を交わし、それぞれスタジアムをあとにした。「いまはそれぞれの場所で頑張っていますし、これからも元気良くラグビーをやることが一番ですね」。この煕の言葉どおり、これからも田村兄弟はラグビーと真っ直ぐに向き合い、自分の仕事を全うする。

(須賀大輔)

浦安D-Rocks


浦安D-Rocksのグラハム・ラウンツリー ヘッドコーチ(右)、藤村琉士キャプテン

浦安D-Rocks
グラハム・ラウンツリー ヘッドコーチ

「結果には非常に満足しています。前半は風をうまく使いながら、高いレベルでポゼッションできていましたし、その中でさらに得点を重ねられる場面もありました。後半は横浜キヤノンイーグルスさんが巻き返しを図り、力強いプレーをしてきましたが、私たちはゴール前で粘り強いディフェンスができ、試合をしっかりマネジメントできたことが、勝利につながったと思います」

──守備面の評価をお願いします。練習してきたことを発揮できている実感はありますか。

「発揮できている部分はありますが、そこに一貫性をもたせたいと考えています。特にゴールラインでの守備は重点的に取り組んできました。ただ、その前段階として、ラインアウトなどでの規律の乱れは改善が必要です。トライセーブの場面は見せられていますが、より良い結果を出すためには、相手を22mライン内に入れさせないことが今後の課題です」

浦安D-Rocks
藤村琉士キャプテン

「前半は、もっと得点を重ねられた場面もあったと思います。ただ、後半に風下となる中で、何度もトライを防げたことは大きかったです。あれは練習で積み重ねてきた成果であり、それを試合で発揮できたことが、勝利につながったと思います」

──昨季と比べて、守備の粘り強さが際立っていますが、その変化についてどう感じていますか。

「変化は感じています。厳しい状況でも全員が動き続け、しっかりディフェンスに行けています。緊急性を持ちながらも、ディシプリン(規律)を守って守備ができていると感じています」

横浜キヤノンイーグルス


横浜キヤノンイーグルスのレオン・マクドナルド ヘッドコーチ(右)、ジェシー・クリエル キャプテン

横浜キヤノンイーグルス
レオン・マクドナルド ヘッドコーチ

「非常に惜しい結果で、正直がっかりしています。ただ、自分たちで自分たちを苦しめてしまった場面もありました。前半にはインターセプトをされたパスが2回あり、プレッシャーを掛けている場面で抜けてしまうこともありました。ハーフタイムを挟んだあともトライのチャンスはありましたが、取り切れなかった点が悔しいです。また、ヘルドアップが4回あったので、そこは改善が必要です」

──4試合を終えて、改善と課題のどちらを強く感じていますか。

「一瞬一瞬をつかみ切ることが課題でしたが、今日はその成長が見られました。ただ、モールでのペナルティやヘルドアップが4回あった点については、まだ改善が足りません。引き続き、突き詰めていく必要があります」

横浜キヤノンイーグルス
ジェシー・クリエル キャプテン

「私自身も含めて、個人のミスが多かった試合でした。ノックフォワードなど、一人のミスがチーム全体に影響してしまいます。選手一人ひとりが責任をもち、ゲームプランを遂行できるようにしていきたいです」

──個人のミスを減らすために大切なことはなんでしょうか。

「80分間をとおして集中し続けることが、全員にとっての改善点だと思います。一人ひとりが責任をもつことが大切です。答えは、レオン(・マクドナルド ヘッドコーチ)が言っているように目の前にありますので、それをつかみ取るだけだと思います」