トロント・ブルージェイズが今オフ、メジャーリーグで最も積極的な動きを見せている。米メディア『USAトゥデイ』は、「ブルー…
トロント・ブルージェイズが今オフ、メジャーリーグで最も積極的な動きを見せている。米メディア『USAトゥデイ』は、「ブルージェイズはロサンゼルス・ドジャースを彷彿とさせるほど、どの球団よりも資金を投じ、ワールドシリーズ制覇に向けてあらゆる手段を講じている」と伝えた。
同紙によると、ブルージェイズは今オフのFA市場で総額3億3700万ドルを投じた。これは次に多く支出した球団を1億4200万ドルも上回る金額だという。先発ローテーションの強化にとどまらず、ブルペン、野手陣の層まで大幅に底上げした点を高く評価している。
近年、FA市場で思うような成果を挙げられなかったブルージェイズにとって、今オフの動きは明らかに異質だ。資金力はあっても、環境面や実績面で最終的に選ばれないケースが続いてきた。2年前には大谷 翔平に対し、ドジャースと同規模の7億ドルを提示したものの獲得には至らず、佐々木 朗希や金 慧成(キム・ヘソン)のポスティングを巡る争奪戦でも契約成立とはならなかった。結果的に、これらの選手はいずれもドジャースのユニフォームに袖を通している。
その流れが変わり始めたのが、昨季のワールドシリーズだった。ブルージェイズはドジャースと第7戦までもつれる激闘の末に準優勝。リーグ最強と評されたチームと互角に渡り合った経験は、球団の評価を大きく押し上げた。挑戦者ではなく、優勝争いに本格的に加われるチーム――そうした認識がリーグ全体に広がり始めている。
『USAトゥデイ』は「トロントは今やメジャーリーグで最も魅力的な球団の一つになった」と指摘。ファンの熱気も再び高まり、今季の本拠地観客動員は300万人超えが見込まれているという。
ジョン・シュナイダー監督も「ワールドシリーズ進出は確実にプラスに働いた。最後まで勝ち残ったチームは自然と注目を集める。その過程で、我々がどんな野球をするチームなのかが伝わった」と語り、昨季の経験が球団の立ち位置を変えたと強調した。
評価の変化は、今オフの補強にも直結している。ブルージェイズは先発投手ディラン・シースをはじめ、元楽天でKBOリーグMVPのコディ・ポンセ、さらに巨人の主砲・岡本 和真を獲得。短期的な勝負だけでなく、持続的な競争力を見据えた戦力構築を進めている。
積極投資の背景には、「今のトロントなら選ばれる」という確かな手応えがある。かつては資金力と意欲がありながらもFA市場で苦戦してきたが、安定した成績とワールドシリーズ進出を経て、球団の評価そのものが変わった。
ロス・アトキンスGMは岡本の入団会見で「組織をより強くできるチャンスがあるなら、我々は常に創造的な方法を選ぶ」と語った。今オフ最大級の目玉とされる外野手カイル・タッカーの獲得にも意欲を示しており、さらなる大物FAの動向から目が離せない。
かつてFA市場で結果を残せなかった球団は、今やリーグの勢力図を揺るがしかねない存在へと変貌しつつある。変わりゆくブルージェイズが、どこまで突き進むのか注目が集まる。