第104回全国高校サッカー選手権大会の準決勝が10日、東京の国立競技場であり、福島県代表の尚志は神村学園(鹿児島)に1…
第104回全国高校サッカー選手権大会の準決勝が10日、東京の国立競技場であり、福島県代表の尚志は神村学園(鹿児島)に1―1の同点とされ、PK戦(8―9)で惜敗した。県勢初の決勝進出はならなかった。
尚志は前半5分、自陣からの右サイドへのロングボールにFW根木翔大選手がライン際で追いついてクロスを上げ、ゴール前のFW岡大輝選手が相手2人に挟まれながら頭で合わせ、先制した。
その後もこぼれ球を果敢に拾い、試合の主導権を握ったが、追加点は奪えなかった。
後半は徐々に押し込まれ、28分、左からのクロスに頭で食らいついた相手選手に同点ゴールを許した。
決着は90分でつかずPK戦へ。最初のキッカーが止められたが、直後にGK門井宏樹選手が相手キックを止め、その後は互いに譲らず。10人目のキックがクロスバーをたたき、決着した。(斎藤徹)
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福島県郡山市にある尚志高校では、70人ほどの生徒が試合を見守った。
選手権では過去2回、準決勝で敗退。決勝進出をかけた3度目の戦いとあって、全校応援となり、保護者も加えると1500人が国立競技場に乗り込んだ。
郡山には、対外試合が近い運動部や大学受験が迫る生徒たちが残り、大型スクリーンでテレビ中継を観戦した。
開始5分。早々と先制点が入ると、生徒たちは総立ちに。学校が用意したメガホンを両手で打ち鳴らした。
中央に陣取ったのは、午前中に練習を終えた女子バスケット部の23人。2年生の渡辺梨緒(りお)さんと1年の増子明愛(めい)さんの2人は、この日のために応援用のうちわをつくった。
「やればできる」「FIGHT」の他に「仲村♡♡」という文字も。保健体育の先生でもある仲村浩二監督のことだ。仲村監督が画面に大写しされる度に、追加点を入れたかのように「わーっ」と盛り上がった。
渡辺さんは「あいさつすると笑顔で返してくれる、すごくフレンドリーな先生。私たちも元気をもらっています」という。
試合は後半で追いつかれ、PK戦へ。尚志がゴールを決める度に飛び上がり、神村学園のボールがネットを揺らすとため息が漏れた。繰り返すこと10回。後攻の尚志のボールが外れ3度目の夢が破れると、しばらく沈黙した後、拍手が湧いた。
女子バスケは18日から県の新人戦に臨む。遠藤祐華(ゆうか)キャプテン(2年)は「サッカー部に勇気をもらえた。今度は私たちが頑張る番です」と話していた。
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国立競技場には内堀雅雄知事や郡山市の椎根健雄市長も駆けつけた。
内堀知事は「試合終了の瞬間まで決してあきらめず、仲間を信じてボールを追い続ける姿に胸を打たれた」、椎根市長は「選手の健闘は私たちの誇り。子どもたちに大きな夢と感動を与えてくださり、ありがとうございました」との談話を出した。(森北喜久馬)