今季ガンバ大阪に復帰したMF中村仁郎(22)が、始動から鋭い動きでアピールを続けている。8日や10日のトレーニングでは、…

今季ガンバ大阪に復帰したMF中村仁郎(22)が、始動から鋭い動きでアピールを続けている。

8日や10日のトレーニングでは、積極的な仕掛けでゴールに迫る場面を何度も作り出し、チームメートから「めっちゃキレキレやな」と声が出るまでの動き。1年半ぶりのG大阪でのプレーに「やっぱりみんなうまくて、めっちゃ楽しい。J3であまりうまくいかなくて、どうなんかなと思っていたけど、自分の武器は通用するなと思ったし、周りの選手がうまいこともあって、いい状態でドリブルを仕掛けたり、ゴールに向かうプレーができている」と充実感をにじませている。

育成型期限付き移籍で24年夏から松本山雅FC、25年はFC岐阜とJ3クラブでプレー。その間34試合出場1得点と目立つ数字は残せなかったが「去年の1年間は、今まで生きてきた中で1番成長できたというか、学べたことが多いシーズンだった」と振り返る。「今までの4年間、課題の部分をずっとやってきた。でも、自分(の良さ)を殺したら何もない選手になってしまう。その良いあんばいが、自分の中でちょっと見えたかなと思う。ニュートラルな感じで考えることができるようになった」。15歳でJデビューした時からの圧倒的なテクニックを見せるだけでなく、一気に加速して相手の裏に抜け出す動きや、ボールを失った後の素早い切り替えで守備に入るなど、オフ・ザ・ボールの部分でも変化を感じさせている。

スペシャルアドバイザートゥザヘッドコーチとして2カ月間チームに帯同することになったヨルン・エリック・ヴォルフ氏の言葉が、思い切り良いプレーにつながった。「『ミスしても気にせずやっていいよ』という感じで言ってくれて、それですごくやりやすくなった」。ウイークポイントを隠すのではなく、まず強みを見せていくこと。最低限求められる守備をこなす力を付けた上で、いかに力を発揮するかを考える。「自分が評価されているのは、やっぱり攻撃のところ。そこを殺したら、何もない選手になってしまう。自分には中村仁郎っていうプレースタイルが絶対にあると思うから、その武器を出していきたい」。すがすがしい表情でそう言い切った。

22歳のサッカー小僧は、オフ期間も毎日ボールを触ることを欠かさなかった。「土の上ででボールを蹴るのが好きで、近くの公園でやっていた。イレギュラーにボールが動く環境の方がやっぱりうまくなれるなって」。練習から違いを見せている繊細なボールタッチへのこだわりは、尽きることがない。それは全てJ1やアジアの舞台で輝くため。「(ACL2もあって)試合数は他チームより多いから、めげずにやればチャンスもあると思うし、今のところ同じポジションの選手に負けているとは思ってないので、自分のやれることをちゃんとやっていきたい」。サポーターにも愛される背番号41が今季、その能力を存分に発揮する。【永田淳】