<全国高校サッカー選手権:神村学園1(9PK8)1尚志>◇10日◇準決勝◇MUFG国立神村学園(鹿児島)が「2冠」に王手…
<全国高校サッカー選手権:神村学園1(9PK8)1尚志>◇10日◇準決勝◇MUFG国立
神村学園(鹿児島)が「2冠」に王手をかけた。尚志(福島)に1-1から、10人目までもつれ込んだPK戦を9-8で制して初の決勝進出。史上6校目の総体との「夏冬制覇」にあと1勝とした。後半28分にFW日高元が同点弾。同僚FW倉中悠駕(ともに3年)と並ぶ今大会6点目で激しい「得点王」争いを繰り広げる。12日の決勝で鹿島学園(茨城)と初Vをかけて対戦する。同校は全日本高校女子サッカー選手権でも11日の決勝に進出しており、女子との「アベックV」の可能性を残した。
◇ ◇ ◇
“得点王”が冬の決勝に導いた。1-1で迎えたPK戦、先攻は神村学園。FW日高が真っ先にボールに向かった。「練習からずっと1番を蹴っていた。自信があった」。優しく右に蹴って成功し、右拳を握ってほえた。10人目までもつれ込む死闘を制し決勝へ。「国立で優勝が目標。1勝できて安心した」と喜んだ。
前半5分に先制された。今大会初めてリードを許すと、攻撃が停滞した。後半28分、左サイドのクロスに背番号13は頭から飛び込んだ。「クロスの入り方は意識した。思いっきり突っ込んだ」。今大会6点目で、1-1の同点に追いつき「ワンチャンスで決め切れたのは自信になる」と誇り、PK戦への道筋を作った。
走力を武器に3トップの右を務める。中央に構えるFW倉中と激しい得点王争いが続く。初戦の2回戦でハットトリック、3回戦で2点。大会序盤で5点を挙げたが、準々決勝でライバルが一挙4点。得点ランクトップを奪われた。自身は大会初の無得点で、試合後は涙した。この日に1点を加えて「とりあえず並べてほっとした」。“同点”として、悔しさを晴らした。
宿舎で2人部屋のルームメート。大会中の多くの時間をともにするが「サッカーの話はあまりしない。寝るか、スマホをいじるかぐらいしか…」と関係性を明かす。ただピッチでは「いいライバル関係」。後半13分に途中交代し、ベンチからPK戦を見つめた倉中に「ゴールを決める欲が強すぎた」と歯ぎしりさせた。
ストライカー2人がしのぎを削り、4戦15発の攻撃陣をけん引。過去2回阻まれた4強の壁を破った。過去に国見、青森山田ら5校のみの夏冬制覇へあと1とした。女子は11日、4度目の日本一へ柳ヶ浦(大分)と対戦する。男女Vも見据え、日高は「自分たちのサッカーで勝ちたい」と誓い、倉中は「チームのために走る」と決勝へ意気込む。夏冬、男女、得点王。すべてを制する。【飯岡大暉】