脳振とうからの復帰の途上にある横浜F・マリノスFW宮市亮(33)が10日、横須賀市内で行われたチーム始動のトレーニングで…
脳振とうからの復帰の途上にある横浜F・マリノスFW宮市亮(33)が10日、横須賀市内で行われたチーム始動のトレーニングで元気な姿を披露した。
昨年10月14日の練習で受傷。同一シーズン複数回目となり、その後は出場機会がないままにシーズンを終えていた。まだ完全合流とはいかないが、この日はフィジカルコンタクトの少ないメニューはすべて順調にこなした。
練習終了後に「久しぶりにチーム練習に参加できたので、すごく個人的にはポジティブな1日になったなと思いますし、僕もプロ15年目のシーズンになるので、また新たな気持ちでこの日を迎えられたなと思います」と笑顔で答えた。
オフも復帰手順に沿ったリハビリのプログラムをこなす傍らで、地元愛知の中京大中京高で小学生向けのサッカー教室を行い、リフレッシュできたという。
そして明るい笑顔と言葉とは裏腹に、あらためて脳振とうの危険性をつまびらかにした。
「後遺症っていうの結構ひどくて。頭痛、目まい、吐き気もありましたし。脳振とう自体、僕も過去にやったことはありましたけど、ここまで後遺症が長引くことは今までなかったので、あらためて侮っちゃいけないと思いました。本当にメディアのみなさんに伝えていただきたいのは、やっぱり育成年代でも脳振とうはあると思いますけど、軽視しがちで“やれるだろう”みたいな指導者もまだいると思うので、そういうところはしっかり様子を見ながらというか、安静にすることがまず何よりも大事だと思う。軽視せずに、そういうところはしっかりしてほしいなって実感しました」
宮市の場合、あごから地面に付いてしまい、嘔吐したという。その後にジョグしたところ、地面反発による振動で頭が揺れてしまい、途轍もない怖さを実感した。
「数カ月前に治ったと思って、色々やっていくと、またこう視野が暗くなってボヤっとする現象も起きてきた。本当に動き出しても脳が揺れてしまったりだとか、一点に集中してなんか意識が飛びそうになるみたいな。今はそういうことはいったん乗り越えて、今チーム練習を徐々にですけど入っていって。今日もガッツリ当たったわじゃないけど久しぶりにコンタクトの要素を入れて、これからどうなっていくかという感じです」
この日のトレーニングでもマウスピースを口に入れてのプレーだった。かみ合わせをよくすることで、衝撃を軽減している。
チームは今後は宮崎でのキャンプを経て、2月6日の開幕戦(対FC町田ゼルビア)戦に向けて準備を進めていく。宮市もまた、焦ることなく状態を見ながらチームに同調していく。
今季の目標を問われると「まずは健康体でサッカーがしたいっていうところですし、チームとしてやっぱり残留争いをするようなチームではないと思うので、タイトルを取りに行きたいなと思います。そういったチームにできるように、僕も練習の中からいい声だったり、ポジティブな雰囲気を出していける存在になりたいと思います」。チームを明るく照らす太陽となる宮市は、飛躍のシーズンとすることを誓っていた。【佐藤隆志】