今年プロ野球ヤクルトに入団した松下歩叶内野手(法大=22)は中学硬式野球の静岡裾野シニア出身で、2018年(平30)に優…
今年プロ野球ヤクルトに入団した松下歩叶内野手(法大=22)は中学硬式野球の静岡裾野シニア出身で、2018年(平30)に優勝したリトルシニア日本選手権大会の舞台となった思い出の東京・明治神宮球場を本拠地にする。チーム初のドラフト1位選手が、ノックの習慣を残した思い出などを佐藤裕徳監督に聞いた。
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松下は私がヘッドコーチ時代に入部してきた選手です。ベイスターズジュニアという触れ込みでしたが、小さくて細くて、打球はほとんど飛ばなかった。でも、グラブさばきが抜群で、見てきた中では、いないレベルだったのが印象的でした。
ノックが好きで、1時間の昼休憩も弁当を20分ぐらいで食べ終えて「ノックお願いします」って受けてました。遠征から帰ってきて、まだ下級生が練習していたら、一緒にノックを受ける。そんな子はいなかったんすが、1番うまいのが進んでやるから、いつのまにか「僕もいいですか」って選手が出てきた。それが伝統になったようで、今も時間をみつけて、ノックを願う選手がいますね。
同期に木本圭一主将(明大)、勝間田礼琉(国士舘大)がいて、そろって桐蔭学園(神奈川)に進学して、それぞれ大学で主将に選ばれた。当時から主将を任せてもおかしくない3人ですから、よく相談して練習メニューを監督に提案するぐらいでした。強いチームで、夏の日本選手権で優勝することができました。木本主将がUー15日本代表でW杯出場のため決勝は欠場したのですが、代わって松下らがまとめてくれました。
松下は大会通算6割2分5厘と打ちまくったように、打力もつけました。忘れられないのは予選の関東大会佐倉戦で逆方向のライトに本塁打を放ったこと。「この子は化けるだろうな」と思ったし、チームでよく言った「守備はグラウンドで、バットは家で振れ」を体現して、自宅でも自主練習をしていたのでしょう。
「ど」がつくほど真面目で欠点が見当たらない。「野球の原点は裾野シニア」と言ってくれますが、守備を通じて体を鍛えて上達した。チーム初のドラフト1位選手が誕生して、うれしいです。
◆松下歩叶(まつした・あゆと)2003年(平15)4月14日生まれ、神奈川県南足柄市出身。静岡裾野時代は遊撃手。桐蔭学園で甲子園出場はないが、1年春からベンチ入り、2年秋から4番打者に。法大では二塁手で1度、三塁手で2度ベストナイン。大学通算打率2割9分3厘、14本塁打。今年夏の日米大学野球で主将を務め、MVPも獲得した。181センチ、87キロ。右投げ右打ち。背番号6。
○…即戦力の期待を集める松下は2月に沖縄・浦添で行われる1軍キャンプに加わることが内定している。池山監督は「目玉なのでね。はりきりすぎてけががないように」と話しており、体調に問題ない限り、帯同する。8日にはほかの新人選手とともに、埼玉・戸田市の戸田寮に入寮。昨年新人王の荘司が使った部屋が与えられ、さっそく、メジャーでも活躍した青木宣親GMから贈られたバットを部屋に飾った。「1年目の目標は新人王です。青木さんを超えられるように頑張りたい。まず現役生活21年に追いつけるように」と、活躍を誓った。
【静岡裾野シニア出身のNPB選手】
◆石川雄洋内野手(横浜) 04年ドラフト6巡目で横浜に入団。1169試合3922打数1003安打、打率2割5分6厘で引退した。
◆鈴木大地内野手(桐蔭学園→東洋大)11年ドラフト会議でロッ3位で入団。20年に楽天移籍。現在1766試合5915打数1608安打。
◆小澤怜史(日大三島)15年ドラフト2位でソフトバンクに。20年ヤクルトに移籍。22年にプロ初勝利。通算106試合14勝16敗11セーブ、防御率3・41。