ドラフトで巨人から3位指名を受けた154キロ左腕・山城 京平投手(興南-亜細亜大)は近年、巨人がドラフト指名した左腕では…
ドラフトで巨人から3位指名を受けた154キロ左腕・山城 京平投手(興南-亜細亜大)は近年、巨人がドラフト指名した左腕ではピカイチのスピードを持った逸材だ。
最終学年となった昨春のリーグ戦では2勝1敗、防御率1.39(防御率1位)の好成績を残し、左腕ながら150キロ台を連発。大学日本代表にも選ばれ、一時はドラ1候補の声もあった。ただ制球力が課題で、昨秋のリーグ戦では25.1回を投げ、防御率3.20だった。
プロで活躍するには何が必要か。どのポジションで活躍する投手なのか、予想してみた。
山城はセットポジションから始動し、トルネード気味に右足を上げてから、踏み出しの勢いを使って体を鋭く回転させて剛速球を生み出している。174センチ71キロと細身ではあるが、腕の振りが他の投手と比べても、かなり速い。好調時に投げ込む常時150キロ台のストレートは簡単に打ち返せない。
変化球はスリークォーターの特性上、120キロ台後半のスライダーが中心。手元で鋭く切れており、春ではストレート、スライダーのコンビネーションが優れていた。
体の回転で投げる投手は軸がぶれたり、踏み込んでいく際にバランスを崩してしまいリリースポイントがバラバラになることで、制球が安定しない傾向がある。昨秋のリーグ戦ではバランスを崩して、カウントを苦しくしてしまい、思い通りの投球ができていなかった。このあたりが評価を下げた要因ではないか。
またプロで活躍する先発投手は、緩急、縦変化など様々な変化で勝負する投手が望ましい。山城はストレート以外だとスライダー主体なので、NPBの世界だと相手打線が二巡目以降になると捉えられやすくなってしまうだろう。
まず山城はどの舞台でも自分の投球フォームで投げられる技術、メンタルを二軍の舞台で身につけることからスタートになる。防御率1点台だった4年春の投球は分かっていても簡単に打ち返せないほどのストレートの速さ、威力があり、1年間投げられれば、一軍でも通用するだろう。
投げるポジションは中継ぎに向いている。力加減を調整したり、多彩な球種を使ってゲームメイクする先発よりも、短いイニングをフルスロットルで勝負する中継ぎのほうが活躍できるのではないか。
巨人には中川皓太という絶対的な中継ぎがいるが、中川は今年で32歳。あと何年、セットアッパーで活躍できるかは分からない。巨人は5年後、10年後を見据えて、山城を次世代の左のセットアッパー候補として育てていく必要があるだろう。
モデルケースは中川になる。中川は大卒4年目で67試合を果たし、大ブレイクしたが、山城も安定感のあるパフォーマンスができるまでには時間はかかりそう。1年目は二軍中心、2年目は15試合登板前後、3年目から一軍定着で30試合登板以上を狙うのではないか。
プロの世界では常時150キロ台の速球でねじ伏せるセットアッパーへ成長できるか注目だ。