山田哲人の新人時代を知る松井優典氏が熱い檄を飛ばした(C)産経新聞社 ヤクルトの山田哲人がプロ16年目のシーズンを迎える…

山田哲人の新人時代を知る松井優典氏が熱い檄を飛ばした(C)産経新聞社

 ヤクルトの山田哲人がプロ16年目のシーズンを迎える。池山隆寛監督のもとで生まれ変わろうとするチームで、通算311本塁打を記録してきた男も勝負の年を迎えることになる。

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 5年間務めたキャプテンの座からは退く予定だ。池山監督は「キャプテン制は一旦省かせてもらう」と口にし、「もともと人見知りする子だから、そこまで考えなくていいよと。自分のことに専念してもらって、どこで勝負できるかをまず一番に考えてもらって」と、“親心”をのぞかせた。

 ここ数年は本来の力を発揮できていない。昨季は108試合で打率.231、12本塁打、37打点、3盗塁の成績に終わった。ただ、プロ野球史上初となる3度のトリプルスリーを達成した実力者だけに、復活への期待は大きい。

 そんな山田を新人時代から見てきたのが、野村克也監督の参謀役としてヤクルト黄金期を支えた松井優典氏だ。山田がプロ1年目の2011年には、2軍の育成コーチと寮長を兼務していた。

 松井氏は、非凡な才能を持っていた山田に対し「能力が素晴らしいからそこに頼っていたと思う」と指摘。「ここでもう一皮剥けてほしい。このまま終わって欲しくない」と、熱い檄を飛ばした。

 コンディション不良で離脱することが多い現状に「ケガをする原因は何か。そこから突き詰めて、期する思いで取り組むことで成長がある」と話す。

 プロ入り当初、元々は遊撃手だった山田が開花するきっかけとなったのが、二塁へのコンバートだった。松井氏は「それが山田の転機だったと思う」と振り返る。

 ただ、今季は、その二塁以外のポジションへコンバートされる可能性がある。チームは転換期を迎え、昨年のドラフト会議では内野手3人が指名されている。

 ドラフト1位で入団した松下歩叶は二塁や三塁での起用が予想され、「チームは内野が若返りつつあるので、全体がレベルアップするための刺激には大いになり得る」と、松井氏は期待する。

 一方で、山田の起用法について「どういう風に使えばベストなのか考えたときに、極端な話、外野もあるかもしれないし、一塁もあるかもしれない。山田ぐらいの選手になったら、自分自身でどう考えるか、どう取り組むかが大事になる」と見解を示した。

 松井氏は、26年シーズンに向け「山田哲人という名前が、球界に実績とともに残っていく大事な年になる。ああいう能力を持った選手は少ない」と、言い切った。

 今年で34歳となる山田の復活への道のりに、エールを送る松井氏。大きな期待を背に再び輝きを取り戻すことができるか、背番号「1」の姿に注目だ。

[文:別府勉]

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