2026年を迎え、日本のサッカーは「新たな挑戦」に直面している。Jリーグは秋春制への転換を前に、初の試みとなる百年構想…
2026年を迎え、日本のサッカーは「新たな挑戦」に直面している。Jリーグは秋春制への転換を前に、初の試みとなる百年構想リーグを戦う。そして日本代表は、大きな志を胸にワールドカップに乗り込む。「最高の1年」にするために、何が必要なのか。ベテランのサッカージャーナリスト大住良之と後藤健生が、語り合った!
■一番の収穫は「欧州勢」との対戦
――Jリーグから、日本代表に話を移しましょう。3月にはイングランド代表とアウェイで対戦し、ワールドカップへと突き進んでいきます。
後藤「とりあえず3月は、久しぶりにヨーロッパのチームと試合ができるというのが一番大きなことだよね。2025年に、南米勢とは対戦したし、アフリカ勢とも1試合できた」
大住「たぶんもう1試合、アウェイでできるか分からないけど、ワールドカップに出るヨーロッパのチームとできると思うんだよね。相手としても、日本のような毛色の違うチームと対戦しておきたいと思うので、お互いにとってすごく良いテストになるはず。そういう試合で良さを出して、点を取って、勝てるようにしてほしいなと思う」
後藤「ヨーロッパで試合をするなら、選手たちの移動の負担が少ないから、良いコンディションで試合ができるでしょう」
大住「最高の試合をして、日本は強いぞと思わせながらワールドカップに行ってほしい。それによって、もちろんオランダが日本を甘く見ることはないと思うんだけど、逆に日本に対する警戒心というか怖さが測れるかもしれない。その2試合で、日本代表のすべて見せたっていいと思うよ」
■「死んだふり作戦」発動はどうか?
後藤「逆に、今から死んだふり作戦を発動するのはどうですか。ボコボコにされて、日本は大したことないとオランダ人に思わせよう」
大住「あまり良いシナリオではないな。4匹目のドジョウ(カタールW杯 グループステージ・グループE ドイツ戦2-1 スペイン戦2-1、2025年10月14日 親善試合ブラジル戦3-2)はいないよ」
後藤「そうですか。じゃあ、これまでどおり、死んだふりをするのは前半45分間だけにしましょう(笑)。というのは冗談で、また死んだふり作戦で勝っても、もう僕はうれしくも何ともない。90分間、互角の打ち合いをして負けるほうがずっといいと思います」
大住「負けたほうがいいとは思わないけど、過去3回成功した死んだふり作戦じゃなくて、最初から渡り合って、日本の一番良いところを出して勝負してほしいよね。そうすれば、ワールドカップでどれくらいできるか、選手たち自身も分かるはずだし」
後藤「今の力があれば、どことやっても一方的にやられることはあり得ないからね」
■「大きな問題」は鈴木彩艶のケガ
――今、イングランドと対戦したら、どんな試合になるでしょうか。
後藤「普通に攻め合う試合になると思う」
大住「鈴木彩艶は出られるだろうか?」
後藤「それは大きな問題だよね。彩艶のケガ(11月8日のミラン戦で左手を骨折 3~4か月の戦線離脱報道)はその後、どうなったんだろう。本来なら、そろそろ復帰に関する情報が出てきてもおかしくないと思うけど」
大住「早川友基でも大丈夫だとは思うけど」
後藤「そうだけど、やはり彩艶のあの大きさと迫力がないと」
大住「ボールに届く距離が全然、違うんだよね。現在、日本代表の前川黛也のお父さん、和也さんが日本代表に入ったとき、当時のGKコーチが言っていた。届く距離が、10センチ違うんだぞ、って。彩艶にはそういう利点がある」
後藤「彩艶が当たりまくってワールドカップを迎えたら、本当にどことやっても勝てるかもしれないという気持ちが出てくるね。GKがどれだけ重要かということが、何度も決定機を防いで鹿島アントラーズを優勝に導いて、自身も年間MVPに選ばれた早川によって、2025年のJリーグで思い知らされたわけじゃないですか」