高校野球界では昨年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、今年、輝きを増しそうな選手はたくさんいる。その…

高校野球界では昨年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、今年、輝きを増しそうな選手はたくさんいる。そのなかで未来のヒーロー発掘も含め、好プレーヤーを紹介していきたい。

 昨年の秋季関東大会で4強入りした専大松戸(千葉)には、「頼れる」1年生左腕がいる。背番号11・小林 冠太投手(1年)は、準々決勝の横浜(神奈川)戦で先発。センバツ当確がかかる大一番での大役にも、10安打、10四死球と苦しみながら9回2失点(1自責)に抑えて完投勝利を挙げて4強入りを導いた。千葉県大会の決勝でも中央学院相手に3安打1失点(自責0)完投勝利の快投を演じるなど、2試合16回を投げて防御率は0.00だった。

 170センチ、68キロ。恵まれた体格ではないが、体全体を使って投球する。踏み出す右足はインステップ気味で、直球には角度がつく。右打者にとっては内角をえぐるように、左打者にとっては逃げていくような球となる。さらに変化球もスライダーと大きく曲がって球速も落ちるカーブがある。打者との間合いを緩急で惑わす投球もできる。

 横浜戦では左打者6人が並ぶ打線とあって、左投手の小林の武器が生きた形となった。強力打線が相手だけに、1年生の小林にすれば、かなり神経を使った投球となり、10四死球を与える結果となったが、勝負どころで緩急をつけた配球で2失点にとどめることができた。

 角度のついた直球と変化球は、オリックスで活躍する宮城 大弥投手(興南出身)を彷彿させる。テークバックでやや体が沈むようなフォームが、制球力が安定しない要因にもなっていると思われるが、球に力が加わっていることは間違いない。課題を克服すれば球速も制球力もアップする。

 昨年夏も千葉大会での登板経験がある。2年生右腕エース・門倉 昂大投手(2年)とともに、チームを支える1年生左腕が、今年のセンバツでさらに成長した姿を見せてくれることを期待する。