大相撲の元小結遠藤で、昨年11月の九州場所前に引退を発表した北陣親方(35=追手風)が6日、東京・両国国技館の相撲教習所…
大相撲の元小結遠藤で、昨年11月の九州場所前に引退を発表した北陣親方(35=追手風)が6日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われた、所属する時津風一門の連合稽古に、親方として初参加した。引退後に用意したスーツは「2着」だといい、そのうちの一方のダークスーツ姿でいすに着席。若い衆から関取衆まで、現役力士の稽古を熱心に見つめた。
前日5日は、同じ相撲教習所で横綱審議委員会(横審)による稽古総見が行われ、その際の関係者向けの暫定的な観覧席が、この日もひな壇状に残ったままだった。それだけに北陣親方は「総見のままだったので不思議な感じでした。緊張したか? いや、特別なことはないです」と、率直な感想を述べた。
「まわしを締めてやりたかったですか」と問われると「それは、今日じゃなくても思いますよ」と、さわやかな笑顔を交えて話した。引退前に両膝を手術しており「まだ痛いですよ」と、現在は土俵に立てる状態ではないが「早ければ夏」と、再びまわしを締め、追手風部屋の土俵に立つことがモチベーションだという。「早く四股を踏みたいですね」と続けた。
しかも、単にぶつかり稽古で胸を出すわけではなく「相撲を取りたい」と告白した。現役力士と真剣勝負する中で、自らの技術を言葉よりも分かりやすく伝えたい思いがにじんでいた。
現在は、引退時と変わらず体重146~147キロ程度をキープしている。「もう1回、相撲を取るのに、なんでダイエットする必要があるんですか。痩せていられないですよ。太らないと。痩せないように食べてますから。気を抜くと痩せちゃうから、現役の時と同じぐらいか、それ以上に食べてますよ」と力説。続けて「手術したから太れるでしょう」と話し、笑った。
体づくりは現役時代と変わらないが「膝の心配をしなくていい、考えなくていいのは楽ですよね」と、精神的には、張り詰めた感覚からは解放されたという。早ければ7月の名古屋場所のころ、遅くても年内には、再び稽古用の白まわしを着け、現役時代と変わらない体つきのまま、技能賞4度の熟練した技が復活することになりそうだ。【高田文太】