2026年が始まった。蹴球放浪記・後藤健生も穏やかに新年を迎えたが、それもサッカーあってこそ。正月とサッカーの間には、…
2026年が始まった。蹴球放浪記・後藤健生も穏やかに新年を迎えたが、それもサッカーあってこそ。正月とサッカーの間には、切っても切れない関係があるのだ。
■盛り上がった皇后杯決勝
ワールドカップイヤーの2026年、あけましておめでとうございます。
僕は、新年(元日)早々、MUFGスタジアムと名前が変わった国立競技場に皇后杯全日本女子選手権決勝を観戦に行ってきました。中嶋淑乃選手がアディショナルタイムに1点を取って、延長戦に入らずにサンフレッチェ広島レジーナがINAC神戸レオネッサを破って初優勝。おかげで、明るいうちに帰宅することができました。
気温は9度ほどと寒かったのですが、日差しもありましたし、また風も思ったほど強くなく、良い1年の始まりとなった気がします。
皇后杯決勝が元日に行われるのは16年ぶりのことでしたが、これまでは男子の天皇杯決勝と同日開催という形式でしたので、単独での元日・国立開催は今回が初めてとなりました。
そして、2026年1月1日の皇后杯決勝はバックスタンドを無料開放したせいもあって、1万6527人の観客が集まりました。皇后杯決勝の単独開催としては、2015年の第37回大会決勝の2万379人に次ぐ数字でした。このときは、澤穂希さんの現役最後の試合として注目を集めたのです(澤さんが決勝点を決めて、I神戸が優勝)。
ところで、2025年11月22日に開催された天皇杯決勝の観客数が3万1414人でしたから、今回の皇后杯決勝はその半分以上の観客を集めたということになります。しかも、今回は広島対I神戸という西日本勢同士の対戦でした。
もちろん、バックスタンドが無料で開放されたことも大きな理由なのでしょうが、やはり「元日開催」の効果でもあったのでしょう。
■魅力の3点セット
天皇杯決勝に3万人しか観客が集まらなかったことに危機感を抱いていた日本サッカー協会の宮本恒靖会長も、皇后杯決勝の試合後「元日開催」の意義を強調したそうです。
来年から、天皇杯決勝が元日に開催されることはすでに決まっていて、皇后杯との同日開催の可能性もあるそうです。
純粋にスポーツ的観点から言えば、Jリーグのウィンターブレークの最中にカップ戦の決勝を行うことは好ましくないことかもしれません。本来であれば、ヨーロッパ各国のようにリーグ戦終了と同時期に開催すべきなのかもしれません。
しかし、サッカー・ファン以外の人たちに関心を持ってもらうには、せっかくこれまで定着していた「元日=サッカー」のイメージを復活させるべきでしょう。
元日、国立競技場(MUFGスタジアム)、そしてNHKの地上波での実況中継の3点セット。これは、やはり魅力です。
■元日開催はいつから?
天皇杯決勝が初めて元日に国立競技場で開催されたのは、メキシコ・オリンピックで日本代表が銅メダルを獲得した1968年度に行われた第48回大会でのこと(つまり、決勝戦は1969年1月1日)。今から57年前のことです。
ちなみに、その前年の元日には「NHK杯」という大会(日本サッカーリーグ=JSL優勝チーム対全日本大学選手権優勝チーム)が行われました。
最近は、天皇杯決勝が元日以外に行われることが多くなり、しかも、その日程が毎年定まっていなかったので、次第に天皇杯決勝という試合の存在感が希薄となり、とうとう2025年の決勝戦の観客数は3万人ほどに減ってしまったという訳です。
やはり、「元日・国立ブランド」の威力はすごいようです。