期待が大きいからこそ厳しい声が出た。大相撲の新大関安青錦(21=安治川)が、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)から…
期待が大きいからこそ厳しい声が出た。大相撲の新大関安青錦(21=安治川)が、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)から厳しい評価をつきつけられた。5日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われた横綱審議委員会(横審)による稽古総見に参加。横綱豊昇龍、大関琴桜と3人で申し合いを行い、計15番で6勝9敗だった。豊昇龍には終盤に4連敗して3勝7敗。八角理事長にスタミナ不足を厳しく責められた。
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最後は膝に両手を置き、肩で息をしていた。横綱、大関の3人による申し合いは、開始から24分後に終わった。最後の6分間で安青錦は4戦全敗。その間、豊昇龍は琴桜からの2勝も加え、6連勝。終盤に明暗がくっきりと分かれ、八角理事長は「あれでは上では難しい。もっと番数をこなしていかないとダメ。今までならよかったけど、上(横綱)を目指すなら」とピシャリ。スタミナ不足露呈の内容を厳しく責めた。
理事長自身、新大関場所の難しさは経験して知っている。昇進に伴い行事や取材対応が増え、12月は巡業で稽古時間に限りがある。平成以降、新大関優勝が栃東と白鵬の2人しかいないことが、調整の難しさを表す。それでも大関昇進伝達式の口上で安青錦は「さらに上を目指して精進」と述べ、横綱昇進に意欲的。その期待と、実現の可能性の高さを感じるからこそ、理事長の言葉も熱を帯びた。
ただ安青錦自身は「いい稽古ができた。力を出し切ることを意識した」と、手応えを口にした。前日4日に荒汐部屋に出稽古し、本格的な稽古を再開。「まだ少し体が慣れていない」と伸びしろを感じている。何よりも先場所、優勝決定戦で豊昇龍を破り、スタミナでも負けないことを証明。「先場所に負けないような成績を」。目指すは2場所連続優勝だ。【高田文太】