大相撲の横綱大の里(25=二所ノ関)が5日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われた、横綱審議委員会(横審)による稽古総見…

大相撲の横綱大の里(25=二所ノ関)が5日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われた、横綱審議委員会(横審)による稽古総見に参加した。最初に前頭平戸海を指名すると、いきなり4連勝するなど5勝1敗。次に小結王鵬を指名し、最初の一番で得意とは逆の左四つに組み止められて寄り切られたが、3勝2敗と盛り返した。計11番で8勝3敗。稽古後は「横綱、大関とはできなかったですけど、しっかりと体を動かしてやれたので、また明日からしっかりとやりたい」と、手応えを口にした。

大の里は昨年11月の九州場所は、優勝争いのトップで並んで迎えた千秋楽を、左肩鎖関節脱臼のために休場した。そこから復活を目指す初場所(11日初日、東京・両国国技館)に向けて、すでに昨年末から部屋の若い衆を相手に相撲を取る稽古を再開。平戸海を指名した狙いは「動きのいい相手ですし、自分がどこまで動けるかを試したかった」と語った。王鵬を指名した狙いについても「重たい相手ですし、左を使えれば、右をのぞかせればという感じで、うまくできたと思う」と語り、収穫を得た様子だった。

見守った日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)と、横審の大島理森委員長の意見は真っ二つに割れた。八角理事長は「時間が足りない気がする」と、完全復活した状態で初場所初日は迎えられないとの見通しだった。続けて「ただ横綱なので初日に(一定水準の状態に)間に合わせてくると思う。千代の富士さん(故人)が肩を痛めた時も、序盤で勝っていって、いつも通りに戻っていた。そういうのを期待している」と、場所中に復調していって、千秋楽までに完全復活することを願っていた。

一方の大島委員長は「心配を吹っ飛ばすような稽古ぶり」と大絶賛した。すでに復調したとの見解を随所にのぞかせ「ケガを乗り越えて総見に出て、初場所に出る。ぜひ頑張ってほしい」とエールを送った。大の里も上々の手応えを感じているようで「もう大丈夫だと思う。あとはしっかり、初日に間に合うように準備していきます」と、力強く話した。昨年を上回る年間4度以上の優勝を目指す1年へ。初場所に向けた最初の指標としていた稽古総見で、何よりも自信を取り戻した様子だった。【高田文太】