広島・大瀬良大地投手(34)と昨季まで2軍投手コーチを務め、今年からデイリースポーツ評論家に復帰する横山竜士氏(49)…

 広島・大瀬良大地投手(34)と昨季まで2軍投手コーチを務め、今年からデイリースポーツ評論家に復帰する横山竜士氏(49)が新春対談を行った。昨年10月に自身4度目となる右肘手術を受けた右腕は、今季も開幕からのフル回転を宣言。昨季の振り返り、先発陣の展望、期待の若手など、鯉の投手事情を知り尽くす2人が熱く語り合った。

  ◇  ◇

 横山氏(以下横山)「大地、明けましておめでとう!今年もよろしく」

 大瀬良「おめでとうございます!よろしくお願いします」

 横山「10月に右肘を手術したね。その後の経過はどうかな」

 大瀬良「これまでより大きな術式だったので、肘が1カ月ぐらいパンパンに腫れていましたね。だからこれがリハビリかって実感してます」

 横山「かなりダメージが大きかったの?」

 大瀬良「大きかったですね。トミー・ジョン手術を受けた人と同じぐらい腫れていると医者に言われました」

 横山「復帰の見通しはどうなりそうかな」

 大瀬良「傾斜での投球は1月の最後ぐらいにやって、問題なければキャンプで普通にピッチングしていこうかなという感じです」

 横山「開幕には間に合わせていくイメージ?」

 大瀬良「よほどのアクシデントがなければ(開幕から)いけますね」

 横山「もう少しゆっくりやってもいいんじゃないの!(笑)」

 大瀬良「いやいやいや(笑)2年前にも(右肘を)手術したんですけど、その時は投げ始めが1カ月ぐらい遅かった。それに比べると大丈夫かなという感じです」

 横山「昨年もしっかりローテーションを守ったね。こちらから見ているとチェンジアップがかなり良かったように見えていたけど、どうかな?」

 大瀬良「24年の終盤から感覚をつかみ始めて、昨年は計算できるボールとして使えていました」

(続けて)

 「数年後、行き詰まった時のためにちょっとずつ練習しておこうかなと。投手としての引き出しは年々、増えていっているなと感じてますけど、まだまだやれることは残していると思います」

 横山「大地も今季で13年目か。ここまで野球やってきてこの世界で活躍するために何が大事だと思う?俺ね、40年ぐらい野球をやってるけどいまだに分からないんだよね。結局、人の野球観によるのかなとか思ったり」

 大瀬良「なんだろう…。でも手術するたびに、直球のパフォーマンスが落ちたらどうしようっていう思いがあるんです。ということは直球が生命線なのかなと思いますね」

 横山「変化球も直球があってこそだもんね」

 大瀬良「そうですね。スピードが出ていなくても手元で強いなと思わせるだけでも、ちょっと早くタイミングを取ろうとなるから、遅い球種が生きてくる。それで言うと、横(山)さんが引退した14年の時のキャッチボールはすごかったですからね。球見たとき、この人ほんとに辞めるのって本気で思いましたから」

 横山「いやいや、もうあの時は140キロも出てなかったからね」

 大瀬良「スピン量と角度がすごい。投げた瞬間から落ちずにギューンと伸びてましたから。すげーって。プロの世界で長く活躍してる方の直球がこれかと。あのキャッチボールの球筋は鮮明に覚えていますね」

 横山「大地は100勝まであと6勝か。勝ち星ばかりは運みたいなところもあるけど、内容が悪くても勝ちがつくと前向きになれるもんだよな」

 大瀬良「そうですよね。本当に救われます。僕としては先発をやるならもう一度、2桁は勝ちたい。まずは1試合1試合を積み重ねていって、100勝を通過点にできるように頑張りたいです」

 ◇大瀬良 大地(おおせら・だいち)1991年6月17日生まれ、34歳。長崎県出身。188センチ、94キロ。右投げ右打ち。投手。長崎日大高から九州共立大を経て、13年度ドラフト1位で広島入団。14年4月2日・ヤクルト戦でプロ初登板初先発。プロ1年目の14年に10勝8敗で新人王。18年に15勝を挙げて最多勝と最高勝率のタイトル。24年6月7日・ロッテ戦でノーヒットノーラン達成。

 ◇横山竜士(よこやま・りゅうじ)1976年6月11日生まれ、49歳。福井県勝山市出身。現役時代は右投げ右打ちの投手。178センチ、80キロ。福井商時代は甲子園出場はなかったが、1年秋からエースとして活躍。94年度ドラフト5位で広島に入団。97年に中継ぎながらプロ初勝利を含む10勝を挙げる。先発、中継ぎ、抑えと幅広く活躍し、プロ20年目の2014年に現役引退。通算成績は507試合に登板、46勝44敗17セーブ110ホールド、防御率3.42。20年から昨季まで広島で投手コーチを務めた。