ポスティング制度で米大リーグ移籍を目指してきた巨人岡本和真内野手(29)が3日(日本時間4日)、昨季ア・リーグ覇者のブル…

ポスティング制度で米大リーグ移籍を目指してきた巨人岡本和真内野手(29)が3日(日本時間4日)、昨季ア・リーグ覇者のブルージェイズと合意した。米メディアによると、4年契約で総額6000万ドル(約93億円)、契約金500万ドル(約7億7500万円)でオプトアウト(契約見直し)は含まれていない。昨季のワールドシリーズで涙をのんだ強豪の中軸として、岡本が悲願の世界一を目指すことになった。

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巨人だけでなく、侍ジャパンでも中軸を担った岡本が、カナダから世界一を目指す覚悟を決めた。10月22日にポスティング容認が発表されて以来、約2カ月。年の瀬をまたいで、メジャーへの移籍が実現した。米東部時間4日午後5時(同5日午前7時)の交渉期限が迫る中、パドレス、エンゼルスなど西海岸優勢とみられた攻防から抜け出したのが、積極補強を進めるブルージェイズだった。

昨季、10年ぶりに地区優勝を遂げたブ軍は、プレーオフを勝ち抜き、93年以来32年ぶりにワールドシリーズ(WS)へ進出。大谷翔平、山本由伸らを擁するドジャース相手に、第7戦では延長までもつれる激闘を演じた。悲願の世界一へ本気度十分の今オフは、通算65勝の実績を持ち、最高評価の快速右腕ディラン・シース投手(30=パドレスFA)と7年総額2億1000万ドル(約325億5000万円)で契約。野手では、主軸のボー・ビシェット遊撃手(27)がFAとなり、内野手の補強を進めていた。岡本はレギュラーの三塁手として期待される一方、一塁ゲレロの控え、さらに左翼も想定されているものとみられる。

左肘の負傷で昨季は69試合の出場にとどまり、打率3割2分7厘、15本塁打、49打点だった一方、ブ軍の岡本への評価は最上級だった。23年WBCで全7試合に出場し、打率3割3分3厘、2本塁打、7打点と活躍。米国との決勝では本塁打を放ち、侍ジャパンの優勝に貢献した。さらに、評価のポイントだったのが、複数ポジションをこなせる守備力に加え、昨季4割を超えた出塁率や、空振り率の低さ。ブルージェイズはWSでドジャース投手陣を苦しめたように、打線全体で方針を統一。コンタクト重視、状況に応じた打撃を徹底するチームで、長打力だけでなく、確実性も兼ね備える岡本は、戦術的にも最適だった。

大砲ゲレロ、スプリンガーのほか、カーク、サンタンダーらクセ者ぞろいのブ軍打線に岡本が加われば破壊力は抜群。26年のブ軍が再びワールドシリーズの舞台に立つ確率は、着実にアップした。

▼岡本のブルージェイズとの契約は4年総額6000万ドル(約93億円)。今オフに大リーグへ移籍した日本人では今井(西武→アストロズ)の5400万ドル、村上の3400万ドル(ヤクルト→ホワイトソックス)を超える最高額。日本人野手では吉田(オリックス→レッドソックス)の9000万ドル、鈴木(広島→カブス)の8500万ドルに次ぐ歴代3位の大型契約となった。投手を含めると、ダルビッシュ(日本ハム→レンジャーズ)と並ぶ6位タイ。

◆今季のブルージェイズ予想メンバー 一塁はスーパースターのゲレロがおり、岡本は三塁候補の筆頭。三塁だったバージャーは右翼に移る。遊撃にFAのビシェットが残留すれば、二塁はヒメネス。移籍すればヒメネスが遊撃に回り、ユーティリティーのクレメントが二塁に入る。外野はスプリンガー、バーショ、サンタンダーがおり、スプリンガーはDHに回ることが増えそう。外野は、今年のFA野手の目玉、タッカーの争奪戦に加わっているとみられていた。

◆トロント・ブルージェイズ アメリカン・リーグ東地区所属。1977年のリーグ拡張で誕生。本拠地はカナダ・トロントにある開閉式ドームのロジャーズセンター。現在、米国以外に本拠を置くメジャー唯一の球団。地区優勝7回、ワールドシリーズ優勝2回(92、93年)。昨季はア・リーグ最多の94勝を挙げ地区優勝。ポストシーズンも勝ち進み、3度目のリーグ優勝でワールドシリーズ進出。ドジャースと死闘を演じ3勝4敗で敗れた。ジョン・シュナイダー監督。

◆岡本和真(おかもと・かずま)1996年(平8)6月30日生まれ、奈良県五條市出身。智弁学園で3年春夏に甲子園出場し、高校通算73本塁打。14年ドラフト1位で巨人入団。18年に巨人の89代4番を任され、同年に史上最年少の22歳で打率3割、30本塁打、100打点を達成。本塁打王3度、打点王2度。ベストナイン2度、ゴールデングラブ賞3度。23年WBC日本代表。25年推定年俸5億4000万円。186センチ、100キロ。右投げ右打ち。