今オフ、ポスティングシステムで米移籍を目指した選手たちの交渉が終了した。29歳の岡本和真が4年93億円でブルージェイズと…
今オフ、ポスティングシステムで米移籍を目指した選手たちの交渉が終了した。29歳の岡本和真が4年93億円でブルージェイズと合意。27歳の今井達也が3年83億円でアストロズと、25歳の村上宗隆が2年52億円でホワイトソックスと契約を結んだ。本来であれば、より若い選手が長期契約を望めると思われたが、結果的には逆の流れとなった。
特に、今井、村上の場合、5年~7年以上の長期契約も見込まれていた。だが、26年12月にはオーナー側と選手会の労使協定が失効してしまう。サラリーキャップ(年俸総額の上限)導入の可能性を含め、再締結の難航が予想され、27年シーズン以降の動向は不透明。そのため各球団は長期契約に慎重な姿勢に終始した。その結果、23年オフ、山本由伸がドジャースと12年総額3億2500万ドル(年平均2700万ドル=約42億円)でサインしたような巨額契約は見送られた。
ベリンジャー(ヤンキースFA)、ブレグマン(レッドソックスFA)ら総額300億円~400億円とも言われる巨額契約が見込まれる大物選手の動向が滞り、遅々として進まない不透明な状況も影響した。ヤンキース、メッツ、フィリーズなど資金力が潤沢な球団も、優先順位の高い大物へのアプローチを後にしてまで、ある程度のリスクを含む未経験の日本人選手に対し、多額の投資をすることには慎重にならざるを得ない。今井、村上らの代理人を務めるスコット・ボラス氏は、長期契約の総額以上に単年の年俸を重視。プレー機会、家族環境などを見極めつつ、移籍先候補を広げた。
安定感のある長期契約の一方、たとえ短期契約でもオプトアウト(見直し)条項を盛り込めば、早い時期にFAとなり、その後、大型契約の可能性も膨らむ。期待値だけでなく、グラウンドで結果を残して、さらに上へ-。破格の高額条件面を度外視し、真っ向からチャレンジする姿勢こそ、メジャーで必要な気概に違いない。【MLB担当=四竈衛】