高校野球界では昨年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、今年、輝きを増しそうな選手はたくさんいる。その…

高校野球界では昨年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、今年、輝きを増しそうな選手はたくさんいる。そのなかで未来のヒーロー発掘も含め、好プレーヤーを紹介していきたい。

 2年ぶりに埼玉秋季大会で優勝を収めた花咲徳栄の打線を引っ張るのは、岩井監督の次男、岩井 虹太郎内野手(2年)。1番遊撃手として、チームのけん引役を担う。

 関東大会では打率.267と満足のいく数字を残すことができなかったが、随所に素質の高さを披露している。

 佐野日大(栃木)戦では2安打を放って勝利に貢献した。3回の第2打席は、外角低めのカーブに、右足を引き気味にして流し打ちすると、大飛球となって右翼後方へ。打球はどんどん伸びて、フェンスにショートバウンドで当たった。相手の右翼手がうまくクッションボールを処理して二塁へ投げたことで、岩井自身は一塁で止まって安打となったが、もうひと伸びすれば本塁打という当たりでもあった。外角低めの変化球をあそこまで飛ばす当たり、非凡な打撃センスを持っているとしかいいようがない。

 第3打席では、真逆の内角直球を左翼線へ。体をくるっと素早く回転させバットに乗せると、打球は勢いよく転がって一気に左翼線のフェンスへ到達した。岩井は一塁を回ると躊躇することなく二塁へ。守備側もすばやく処理したが、岩井の足が勝って二塁打となった。打撃だけでなく、足もある。トップバッターに起用されている理由が分かる。

 埼玉大会、関東大会いずれも本塁打1本ずつをマークした。関東大会の法政二(神奈川)戦では、高めの直球をくらいつくようにファウルで粘った後に、打ち直すように強引に引っ張ると、打球は一直線に左翼芝生席へ飛び込んだ。最終的に9点差を追いつく同点2ラン。頼れる男ぶりも発揮した。

 顔当たりにグリップを構え、バットの先をやや投手よりに向けて構える。差し込まれそうな構えだが、スイングスピードを武器にあらゆる球に対応できている。バットコントロールは高校生離れしていると言える。

 岩井監督の長男、岩井福外野手は昨年春に花咲徳栄から東洋大に進学し、学生コーチとして活躍中。次男である、虹太郎は高い打撃センスを武器に、さらなる飛躍を遂げようとしている。