優勝を目標に掲げる森保ジャパン。まずは8強進出を果たしたい(C)Getty Images 北中米ワールドカップの組み合わ…

優勝を目標に掲げる森保ジャパン。まずは8強進出を果たしたい(C)Getty Images
北中米ワールドカップの組み合わせ抽選で、F組を引いた森保監督に伝えたいことがある。
思いっきり行け! 何も恐れず!
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日本はオランダ、チュニジア、欧州プレーオフB勝者(ウクライナ、スウェーデン、ポーランド、アルバニアのいずれか)と同組になった。第1戦から強豪オランダとの対決で、前回大会に続く厳しい初戦になった。
しかし、引き分け狙うとか、そんな痒いことを言う必要はない。日本はリスクを恐れず、思いっきり行けばいい。
そう考えたのはいくつか理由がある。対戦相手もさることながら、このF組を見たときに一番苦しいと感じたのは、グループステージ突破後のラウンド32で当たる対戦相手がC組であることだ。このC組はブラジルとモロッコが同居する。順当に考えれば、1位突破の場合はモロッコと、2位突破の場合はブラジルとの対戦になる。正直、どっちもきつい。しかも試合間隔はC組側が中4日に対し、F組側は中3日と、コンディション面でも不利だ。
ただし、1位突破の場合は、後に旨味がある。ラウンド16で当たる対戦相手が、開催国グループであるA組とB組の2位同士の勝者になることだ。おそらく実力的に、ラウンド16の中では最下位に近いチームだろう。F組はあまり良いくじ運ではなかったが、1位突破できれば、その後の流れは悪くない。
一方で最悪なのは、2位突破のケースだ。ラウンド32でブラジルと当たる可能性が高い上に、その後のラウンド16は、E組とI組の2位同士の勝者と対戦する。I組ということは、おそらくフランスとノルウェーのどちらかだ。ブラジルを倒して、フランスかノルウェーも倒して……やっとベスト8。いったい奇跡を何回起こせば、優勝へたどり着けるのか。2位突破は、地獄確定。何より狙うべきは1位突破だ。
さらに忘れてはいけない重要なポイントとして、今大会は出場チームが48に増え、グループステージは3位突破が可能になったことが挙げられる。全12組の3位チームのうち、成績上位8チームが決勝ラウンドへ進める。勝ち点は3~4がボーダーラインだ。
F組を3位突破したケースを考えると、当たる可能性があるのはA組、B組、D組、E組、I組の各1位チームだ。先に挙げたように、I組はドボン。メキシコのA組も高地での対戦になるのでドボン。一方、E組はドイツがいる。首位突破が濃厚な彼らのラウンド32の対戦相手が日本に決まったら、顔色が悪くなるのはどいつだ。ドイツだろう。また、B組は開催国カナダのグループなので大当たり、D組も開催国アメリカのグループなので小当たり。B組、D組、E組の1位が相手なら、まずまずだ。つまり、3位突破の場合は5分の3の確率で悪くない。
F組をまとめると、1位突破がOK、2位突破はドボン、3位突破は風まかせだ。
だからこそ、オランダ戦は思い切って勝ちに行ったほうがいい。その利益が大きいからだ。仮に敗れても、2位突破はドボンで、3位突破に当たりクジが残っているのだから、残る2試合、チュニジア戦と欧州プレーオフB戦で3位突破をねらえばいい。
また、オランダは勝ちに行きやすい相手だ。守備時に両ウイングが下がるのを嫌うので、素早くサイドへ展開すれば4バックの外側にスペースがある。日本のウイングハーフが自慢のスピードを生かして突破すれば、ビッグチャンスに至るだろう。もちろん、オランダは中盤やDFのレベルが相当高いので、ハイプレスが空転して疑似カウンターを食らうなど、前掛かりになるリスクは大きい。それでも、中途半端な結果は要らないと開き直って行く価値があるのが、オランダ戦だ。
チュニジアは非常に守備が固い相手だが、小さくて俊敏な技巧派に弱いタイプが多いので、万全の久保建英や中村敬斗、堂安律らを送り出してゴールを狙いたい。5バックで固めてくる可能性もあるが、ボリビア戦で中村と町野修斗が見せた5レーンずらしは有効だろう。個人的には前回大会のコスタリカのように掴みどころがない相手ではなく、わかりやすいチームなので、嫌な印象はない。
初戦のオランダ戦から積極的に行くべき理由として、最後にもう一つ。今大会の重要な変更点が挙げられる。それは勝ち点が並んだ際の順位決定方式として、当該チーム同士の成績が優先されることだ。つまり、初戦で日本がオランダに勝つことができれば、最終的にオランダと勝ち点が並んだ際、日本が上位になる。チュニジア戦も含めて連勝し、勝ち点を6に伸ばせば、3戦目を待たずに1位突破が決まる可能性も充分ある。
それは最も理想的なストーリーだ。ラウンド32のC組勢との対決は、すでに言及したように中3日と厳しい。しかし、グループステージの3戦目を消化試合にできれば、フルターンオーバーしてコンディションをベストに持っていける。その後の決勝ラウンドを踏まえても、これは相当大きい。
そうやって1位突破、あるいは悪くても3位突破のラッキーくじを引いて、うまくラウンド16を突破できれば、日本にとっては初めてのベスト8だ。
ただし、今大会の目標は優勝なので、ベスト8は通過点と考えなければならない。「どうせなら強豪と当たりたい」とか、早期敗退が前提の考え方はしたくない。そいつらとはどうせ、8強の準々決勝以降で当たるのだから。元気いっぱいでたどり着くベスト8。飢えたままのベスト8。そのくらいでなければ。
夢で優勝を語りたくないので、現実的にあり得る線で優勝のロードマップを描いてみた。
[文:清水英斗]
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