胴上げ投手となり会心のガッツポーツを披露した山本(C)Getty Images 2025年のワールドシリーズ第7戦。ドジ…

胴上げ投手となり会心のガッツポーツを披露した山本(C)Getty Images
2025年のワールドシリーズ第7戦。ドジャースが球団史上初の連覇を果たした一戦で、ひときわ強烈な印象を残したのが山本由伸の中0日連投だった。常識外れともいえる起用の裏で、何があったのか。デーブ・ロバーツ監督の証言とともに、あらためて振り返る。
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現地時間11月1日に行われた第7戦で、ドジャースはブルージェイズを5―4で下し、2年連続の王座に就いた。その試合で、9回一死一、二塁の場面からマウンドに立ったのが山本由伸だった。
前日の第6戦で96球を投げていた山本は、わずか中0日。さらに第2戦でも9回を完投しており、約1週間で合計201球を投じていた。近年のメジャーではほとんど見られない起用法だが、山本は迷いなくボールを受け取った。
9回のピンチでは死球で満塁とされたものの、味方の好守にも支えられて無失点で突破。10回、11回も続投し、球速は4シーム平均96.9マイル(約155.9キロ)、スプリットも91.6マイル(約147.4キロ)と、連投とは思えない質を保った。延長11回にウィル・スミスのソロ本塁打で勝ち越し、最後まで投げ抜いて胴上げ投手となった。
もっとも、中0日での投入はチームとしても難しい決断だった。試合後、ロバーツ監督は米『FOX Sports』の番組でこう語っている。「毎年、チームの編成状況は違う。監督という立場にある私にとって最大の秘訣は、いかにして全員を『納得させるか』にあるんだ」。その上で「ヤマモトは中0日で出て行っても、『ボールをください』と言ってくれた」と山本の意思を明かした。
さらに指揮官は葛藤も口にしている。
「正直に言う。私は選手全員を心の底から信頼しているんだ。ただ、実のところ、私も(試合開始前の)14時までは彼が投げられるなんて知らなかったんだ。でも、試合前に私のところにやってきて彼が『投げられます』と言ってきたんだ。『僕が投げます』とね。私としては彼を投入したくはなかった。でも、理にかなった状況なら出すつもりではいたんだ。そして一度送り出したら、もう本人が望むまでは降板させる気はなかった」
敗れれば批判は必至。それでも、山本の強い意思と、チームのために力を尽くす覚悟が、采配を後押しした形だった。試合後、ロバーツ監督が山本を抱きしめた姿には、決断の重みと安堵がにじんでいた。
球史に残る“伝説の連投”。その裏には、首脳陣とエースの深い信頼関係があった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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