新春BIG対談の実現だ!広島・新井貴浩監督(48)と元阪神監督・金本知憲氏(57)=デイリースポーツ評論家=が“師弟対…
新春BIG対談の実現だ!広島・新井貴浩監督(48)と元阪神監督・金本知憲氏(57)=デイリースポーツ評論家=が“師弟対談”を行った。ともに広島と阪神のOBで、金本氏は16年からの3年間、阪神で監督を務めて球団の変革に着手。その経験を踏まえ、過渡期のチームを束ねる新井監督に「道は険しいぞ!」と“金本流”のエールを送った。二人の現役時代の思い出も飛び出した、息ぴったりのトークを、じっくりお楽しみください。
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新井監督(以下、新井)「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
金本知憲氏(以下、金本)「あけましておめでとう。早いもんで、今年が監督4年目やね」
新井「僕が監督になったのが22年オフ。その時に金本さん、言ってましたもんね。『3年じゃ何も変わらないで、10年やって変わる』と」
金本「監督のスタート時に、僕は『一からやります』と宣言した。10年かかる仕事を僕はタイガースで5年で達成したかった。でも『早くて5年ですよ』って」
-金本氏は16年から3年間監督を務め、阪神が優勝したのは23年。
金本「やっぱり8年かかったよね。ドラフトが変わらないといけない。いい選手を取らないと、変わんない」
-金本氏の阪神監督時代はチームが過渡期。今のカープとチーム状況が似ている。過渡期にチームを束ねる難しさは。
金本「よく『育てながら勝つ』と言うけど、それは固定されたレギュラー、エース格が3人ぐらいいて、クローザーがいて、あと残り半分で若手を使う。それなら育てながら勝つことはできるかもしれない。だけど、なかなか軸となる選手がいないと難しいよね。育てながら勝つと言うだけで、実際、ほぼないよね、僕の印象は」
(続けて)
「僕はいつも料亭に例えるんだけど、高級料亭は鮑(あわび)が出て、ふぐ、マツタケ、フカヒレが出てくる。それは選手と一緒だと思う。いい素材を取ってこないと、なかなかね。チーム力はスカウティングが全部握っていると思う」
新井「実際、金本さんも言ってましたもんね。野手を取らないといけないと。そこで(16年度ドラフトで)大山を1位で指名したら、会場がざわついた」
金本「俺の方がビックリしたわ(笑)。え、何か悪いことした?みたいな」
新井「カープも小園を指名した翌年(19年)からドラフト1位は5年連続で投手でした。でもやっぱり野手。それで24年は佐々木、昨年は平川を1位指名しました」
金本「平川くんはどんなタイプ?」
新井「身長は僕と同じぐらい(187センチ)で50メートル走は5秒8ぐらいです。両打ちですし肩も強いんです。スイッチヒッターで両打席とも飛ばせますし。モノはすごくいいです」
金本「(元西武の)デストラーデやん!」
新井「体の線はまだちょっと細いんですが、ガンガン鍛えると、もしかしたらとんでもない選手になるなという可能性を秘めた選手です」
(続けて)
「2位が亜大の斉藤。1位で消えると言われていましたが奇跡的に残っていました。3位が近大の勝田。今回のドラフトは3年後、5年後が楽しみになる、そういう期待が持てる選手が加わってくれました」
-金本氏の監督経験から、今の新井監督に声をかけるとしたら?
金本「道は険しいぞ!」
新井「ハッハッハ」
金本「ドラフトで獲得した選手が一人前になるのって大卒で2、3年目、高卒は5年ほど要することもある。自分が辞める頃にうまくなるから(笑)。とにかく辛抱強くやね。辛抱強く、やってほしい」
新井「ありがとうございます。優勝から遠ざかっていますし、ファンの皆さんにも喜んでもらえるように頑張っていきます」
◆金本阪神の3年間 2015年10月19日、阪神の第33代監督に就任。16年のチームスローガンを「超変革」とし、若手育成と常勝軍団の形成に着手した。就任1年目から投打ともに若手を積極起用して1年目は64勝76敗3分けの4位。FAで糸井が加入した翌17年は若手、中堅、ベテランが奮闘して78勝61敗4分けの2位に躍進した。しかし、3年目の18年は62勝79敗2分けで17年ぶりの最下位に沈んだ。3年間のドラフトでは坂本、青柳(現ヤクルト)、大山、才木ら現在の主力選手を獲得して常勝軍団の礎を築いた。
◆新井 貴浩(あらい・たかひろ)1977年1月30日生まれ、広島県出身。48歳。現役時代は189センチ、102キロ。右投げ右打ち。広島工から駒大を経て、98年度ドラフト6位で広島入り。05年に本塁打王となるなど強打の内野手として活躍。07年オフ阪神へFA移籍し、11年には打点王を獲得。14年限りで阪神を退団し、広島へと復帰した。16年には101打点を挙げる活躍で、MVPに輝く。18年引退。現役通算2383試合、2203安打、319本塁打、1303打点、43盗塁、打率.278。広島の監督を23年から務めている。
◆金本知憲(かねもと・ともあき)1968年4月3日生まれ、広島県出身。57歳。現役時代は180センチ、88キロ。右投げ左打ち。広陵-東北福祉大を経て91年度ドラフト4位で広島入団。00年にトリプルスリーを達成するなど、セ・リーグを代表する外野手となる。02年オフ阪神へFA移籍し、03年と05年優勝へと導いた。04年打点王、05年MVP。12年引退。現役通算2578試合、2539安打、476本塁打、1521打点、167盗塁、打率.285。阪神の監督を16年から3年間務めた。