<新春インタビュー>日本ハムのエース伊藤大海投手(28)が新春インタビューで、WBC連覇と10年ぶりリーグ制覇への思いを…
<新春インタビュー>
日本ハムのエース伊藤大海投手(28)が新春インタビューで、WBC連覇と10年ぶりリーグ制覇への思いを語った。3月にWBCが控えており、開幕投手として多忙なシーズンが待っている。救援登板だった23年のWBCから3年。昨季の沢村賞投手が、国内外2つの頂点をつかみにいく。【取材・構成=永野高輔】
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昨季沢村賞を獲得した伊藤が、NPBを代表する投手として臨む26年WBC。
伊藤「できれば先発したいなというのはありますが、言われたところでしっかり投げたいというか、それが僕の元々の強み。1番最初に代表に入った時の理由だったと思うので、それを消す必要はない。後ろ(救援)だったとしても、そういう準備をしていきたい」
期待される連覇への道は、当然そう甘くはない。
伊藤「守りに入ると絶対にやられる。連覇とかそういうレベルの話じゃないと思う。ほんと一戦一戦勝っていくしかない。今の日本の野球をやっていたら絶対、大丈夫だと思うんですけど、前回の記憶はいらない。チームも違えば監督も違う。まっさらな気持ちで臨むという方が強い」
前回WBCの23年は早めに状態を仕上げたことで、シーズン開幕時に調子が上がらず、初めて2ケタ勝利を逃した。
伊藤「今回は昨年の春キャンプと変わらずにいく。自分ペースの調整で。WBCだから、早めに作りましたっていうのがなくなるような、マニュアルを作りたい。開幕準備の間に、とんでもない試合があるというのはもちろん肝には銘じてますけど。あえてそこに合わせることはせずに。自分自身のレベルが上がれば、それは可能だと思うので」
WBC決勝は3月17日(日本時間18日)。9日後には先発投手に指名されているパ・リーグ開幕戦が控える。昨季終盤に中4、中5日と間隔を詰めて登板した経験は、対応するヒントになる。
伊藤「間隔が短いと余計なことを考えていられない。『このぐらいだったらできるかな』という感じでやっていた。それがCSで、なんかガラッといい意味で変わって。すごく繊細にもなっていたし、いいゾーンに入れていた。僕、キャッチボールが、そもそも登板の4、5日後、すごく良かったりもするので。監督にも話しました。『意外と投げられるものなんですね。中4から5日がピークだとしたら、6日だとちょっと下がり傾向の時に投げている時もあったんですよね』と」
世界一で弾みをつけ自身初のリーグ制覇へ。
伊藤「昨年、光栄なことにいろんな賞を取らせてもらいましたけど、優勝しているのとしてないのでは、感覚が違うと思う。いろんなタイトルを、優勝とともに取って終われるシーズンにしたい。個人的には、防御率1点台は目指したい」
そのために、さらに高いレベルで準備を整える。
伊藤「体にボリュームを出したい。オフは食事の量とかも、かなり多くしている。しっかり食べて大きくして、そこから筋量につなげていく。体重は、昨季の84~85キロを、1カ月1キロぐらいの計算で4キロぐらい増やせたら見た目は変わる。88~89キロ。90キロいかないぐらいにできたらいいなと思っている」
結果を出した肉体を維持するのではなく、重くするにはリスクもあるが、熟慮した上での狙いがある。
伊藤「そこまで上げたことがなかったので。1回どこまでいけるかなと。今の感覚でそれをしたところで、崩れる感じがない。試す価値はあるかなと。そうすることで球速もそうですが、球威ですかね。いろんな人の話聞いていると、軌道が独特ではあるみたいで。じゃあ体をもっと強くしたらどうなるかに、興味がある」
<取材後記>
有言実行を続けるエースが恐ろしい。まだドラフト指名前、苫小牧駒大の伊藤に「どんな投手になりたい?」と尋ねた事を思い出した。「ダルビッシュさんみたいに、自分が投げるなら見にいきたいと言われるような投手になりたい」。そのダルビッシュと同じ6年目での年俸3億円到達。「ダルさんは高卒なので」と遠慮がちだが、今や伊藤の投球見たさに球場を訪れるファンも多いだろう。
昨年6月20日中日戦で、新庄監督にDMで「1点あれば大丈夫です」と伝え、1-0完封勝利をやってのけた。エスコン開業イヤーの23年1月に掲げた沢村賞も受賞。あえて口に出すことで自身を発奮させ、成し遂げてきた。今季目標は「世界連覇」「リーグ優勝」と明確だ。ブレない強いメンタルで、さらに威圧感を増した伊藤大海を披露し続けていって欲しい。【日本ハム担当=永野高輔】