「ボクシング・WBA世界バンタム級挑戦者決定戦」(31日、大田区総合体育館) WBA世界バンタム級9位の井岡一翔(36…
「ボクシング・WBA世界バンタム級挑戦者決定戦」(31日、大田区総合体育館)
WBA世界バンタム級9位の井岡一翔(36)=志成=がバンタム級初戦に臨み、11位のマイケル・オルドスゴイッティ(24)=ベネズエラ=に4回2分42秒KOで圧勝。日本男子初の5階級制覇を目指し、5月に東京ドームでWBC世界同級王者・井上拓真(30)=大橋=への挑戦を熱望した。セミファイナルではWBA世界ライトフライ級2位の吉良大弥(22)=志成=が、7位のイバン・バルデラス(24)=メキシコ=に2回27秒KO勝ち。日本最速タイとなる5戦目での世界王座獲得に前進した。
再起したレジェンドが気炎を上げた。井岡は鮮烈なKO勝利を飾った後のリング上で「できれば井上拓真チャンピオンに挑戦させていただきたい。5月に井上尚弥選手と中谷潤人選手が東京ドームで試合をすると聞いているので、そこで僕たちも盛り上げられたら」と、超ビッグマッチと同舞台での挑戦を電撃表明した。
年末の顔は健在だった。7カ月ぶりの再起戦となった井岡は13度目の大みそか決戦でバンタム級初戦に臨み、1回から左ジャブでペースをつかむと、2回には鋭い左ボディーを突き刺してダウンを奪取。4回に再び強烈な左ボディーをたたみかけてダウンを奪い、相手の戦意を完全に折った。
5月にマルティネス(アルゼンチン)との雪辱戦に敗れてプロ初の連敗を喫したが、5階級制覇という目標を掲げてバンタム級転向を決断。「自分の志、目指しているものがあれば年齢は関係ないと証明したい」。パワーアップした姿を示し、23年の大みそか以来、丸2年ぶりの白星を挙げた。
リングサイドで井上拓真、WBA王者の堤聖也(角海老宝石)も観戦に訪れた。井岡は「自信がなければ呼びかけない。拓真選手でも堤選手でも、自分が勝てる自信があるので(バンタム級に)挑戦している」と言葉に力を込めた。
現役生活が終盤に差しかかる中、キャリア最大級のビッグチャンスが訪れている。「現実的に僕が東京ドームで試合を組んでくださいと言っても実現できないと思うが、井上選手と中谷選手がやる中で実現しやすいかなと。東京ドームで(5階級制覇を)決められたら最高」。衰え知らずの36歳が、ボクシング界のど真ん中に立ったままビッグイヤーを迎えた。
◇井岡 一翔(いおか・かずと)1989年3月24日、大阪府堺市出身。叔父は元2階級世界王者の井岡弘樹氏。中学1年でボクシングを始め、興国高で高校6冠。東農大を中退し、2009年4月にプロデビュー。11年2月にWBC世界ミニマム級王座獲得。ライトフライ級、フライ級でも世界王座を獲得。17年末に引退表明したが、翌年復帰。19年6月にWBO世界スーパーフライ級王座に就き、日本男子初の世界4階級制覇を達成した。身長165センチ。右ボクサーファイター。