野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督(50)が、デイリースポーツの新年インタビューに応じた。3月に開催される第6回…
野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督(50)が、デイリースポーツの新年インタビューに応じた。3月に開催される第6回WBCを前に阪神から坂本誠志郎捕手(32)、佐藤輝明内野手(26)、森下翔太外野手(25)ら大量招集する可能性に言及。既に昨年12月26日の先行発表では石井大智投手(28)が選出された中、ドジャース・大谷翔平投手(31)を軸に虎の中核を担う男たちがセ界一から世界一を目指す。
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-昨年のセ・リーグ王者、阪神からの選出は。
「何も決まっていないですよ(笑)。ただ、森下選手は自分が監督になってからずっと、来てもらっているという現実がある。彼の持っている一番の能力は一振りでチームの雰囲気を変えることができること。それはベンチにいて感じています。どの投手にも打席の中で合わせられる能力は、他の選手より長(た)けている。それに、なんとかしようとする気持ちも素晴らしいなと思います」
-外野は激戦区。彼が入ってくる可能性は。
「十分にあります。いまはライトをやっていますけど、強化試合でセンターを試させてもらった。藤川監督にも相談しながらだったのですが、了承してもらえたのはありがたかった。そういうのも踏まえて彼の生きる道じゃないですが、模索はしましたけどね」
-一方で強化試合に招集しなかった佐藤輝選手の位置付けとは。
「もう十分ですよ。昨年の春先、一気に伸びる可能性がある選手と言ったら、佐藤選手しか頭に浮かばないぐらいでした。その通りになってくれたのは、すごくありがたいと思います。それに、それぐらいの能力を持ってる選手でしたから」
-昨年2月のキャンプ視察で「40、50本打てる可能性がある」と断言。
「昨年がプロに入って4年目。なんとなく来るならそろそろかなと。3年やって4年目。本人的にもそろそろ変わらないと、という気持ちもあったと思います。その中で、こちらの思っている以上ですね。守備も踏まえて言えば、その能力を発揮したというのは素晴らしいと思います」
-最終候補30人の中にも入れたい、入るであろう選手という認識か。
「そうですね。今、(候補が)何人いるか…もうだいぶ絞っているんですけど、(その中には)入っていますよ」
-森下選手も。
「入っています」
-突っ込んだ質問。
「ハハハ(笑)。僕もこの時期にこんなことになっていると思ってなかったですからね」
-坂本選手は昨年11月の日韓戦で初招集。初戦で先発マスクを任せた。
「自分が最初に監督になった時は、若手だったんですけど、その時から探りは入れました。どう?って。23年に甲子園球場の練習を視察した時に、僕の目の前を何回か通ったんです。そこから優勝キャッチャーになり、日本一になった。その後も、ほぼメインでかぶっているというところの安定感がある。それに一喜一憂しない姿が非常にいいですよ、見ていて」
(続けて)
「CS、日本シリーズだったりを経験すると、落ち着きが出てくると言いますかね。そういう落ち着きというのは国際試合で、負けられない戦いでは非常に大きいのかなとは思っています」
-それだけ期待できる、期待する選手だと。
「そうですね」
-監督が阪神の選手で次代に期待する選手は。
「阪神はいっぱいいますよ。それこそドラフト1位の立石君。大学の4番からジャパンというと、吉田(正尚)選手がそうですし、牧選手や森下選手。いい打者が多いので、その可能性は十分ですよね。まずは阪神でポジションをつかむことだとは思いますが、能力は非常に高いのかなと思いますね。それに阪神は歴代でも代表に入っている選手は非常に多い。投手もそうですし、これからも多いということは、(チームが)強いということです。ファームからでも、どんどんいい選手が上がってくるのかなと思っています。そこも楽しみにしたいですね」
-昨年11月に大谷が出場表明。改めて代表にもたらす影響は。戦力面、精神面で感じる効果とは。
「非常にありがたいと思っています。まずはプレーで引っ張っていってもらえるのは理想かな。どこから合流するかというのは、ここから詰めようと思っています」
-受けた電話では、どんなやり取りがあった。
「確か朝7時か8時くらいだったと思います。6時くらいには起きているので、ご飯を食べながらボーッとしていて。これから外に出ようかという時に電話があって一気に目が覚めました」
-いきなりの着信。
「実は出られなかったので折り返しました。鳴っていて、あれと思って気付いたら切れてしまって、すぐ折り返した感じですね。『これから発表します』と。細かいことはこれから詰めていこうかと伝えて、話したのはそれくらいでした」
-正式に電話を受けた時の気持ちは。
「ホッとは一瞬したかなと思います。だけど試合ではないので、とりあえず一安心はしたくらいです。すぐに、ならどうしよう?という考えが出てきました。発表してくれてちょっと前に進めたかなと思いますね」
-26年をどんな年にしたい。一文字で表すと。
「これは、昨年も同じ字を使わせていただきましたが、また新たに世界一に向けてという気持ちで、『新』という字にさせていただきます」
-改めて思いを。
「前回大会は優勝していますし、また気持ちを新たに頑張ろうと。一昨年、(プレミア12は)決勝で負けてしまったので、ここもまた新たな気持ちでと。前回大会を含めてもう一回、世界一になるんだと思って、新という字にしました」
-指揮は楽しみか。
「楽しいかどうかは分からないですけど、それだけいい選手が集まるので。間近で見られるというのが楽しいなとは思いますよね、率直に」
-井端監督が描く3月17日の姿、理想の光景。
「いや、もう勝つことしか頭にないです。それがどういう形とかは抜きにして、1点でも多く取って勝っていればいい。何点差だろうが、何対何だろうが、あまり気にしないです。いい試合して負けてたって、言われるのは言われると思う。理想を描くことはないです。勝てばいい。それしか頭にないですよね」
◆井端 弘和(いばた・ひろかず)1975年5月12日生まれ、東京都出身。50歳。現役時代は173センチ、73キロ。右投げ右打ち。堀越では2年春と3年夏に甲子園出場。亜大を経て97年度ドラフト5位で中日入団。卓越した内野守備には定評があり、同僚の荒木雅博との二遊間は「アライバコンビ」と呼ばれた。14年巨人へ移籍し15年引退。現役通算1896試合、1912安打、56本塁打、510打点、149盗塁、打率.281。ベストナイン5度、ゴールデングラブ賞7度受賞。23年オフ侍ジャパン監督に就任した。