<全国高校サッカー選手権:興国1(3PK1)1浜松開誠館>◇12月31日◇2回戦◇東京・味の素フィールド西が丘浜松開誠館…
<全国高校サッカー選手権:興国1(3PK1)1浜松開誠館>◇12月31日◇2回戦◇東京・味の素フィールド西が丘
浜松開誠館もPK戦の「呪縛」を解けなかった。興国(大阪)にPK戦の末、1-3で敗れた。1点を追う後半19分にスルーパスに抜け出したMF間渕壱咲(いっさ、3年)が左足で同点弾。追う展開から試合を振りだしに戻したが、キッカー3人が失敗し、2回戦敗退となった。県勢は2010年に静岡学園が敗れて以降、PK戦は10連敗。PK戦での敗退も6大会連続となった。
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またしても悪夢は繰り返された。浜松開誠館は追う展開から同点とし、PK戦に突入。直前の円陣では笑顔も見せ、リラックスした雰囲気で臨んだ。青嶋文明監督(57)も「選手にとっては晴れ舞台」と、自信を持って送り出した。だが、勝負の世界は甘くなかった。キッカーを務めた3人が失敗。相手は全員が成功し、終戦した。指揮官は「選手には目標があったので、それを手助けしてあげられなかった」と悔しさをにじませた。
県勢のPK戦は今回で10連敗。十分な対策も実らなかった。同校はPK練習に時間を割き、多い日は30分以上かけて入念に蹴り込んできた。相手の映像も見て分析してきた。GK吉田壮馬(3年)は「それでも、相手がうまかった」。3本中2本は反応したが、伸ばした手がわずかに届かず。青嶋監督も「運が味方してくれなかった」と、守護神の奮起をねぎらった。
全国選手権は3度目の出場。過去2回は初戦で涙をのんだ。ただ、今大会は初戦で九州文化学園(長崎)に2-0で完封勝ち。初出場した25年夏の全国総体でも初戦突破を果たした。夏と冬の全国舞台で計2勝。同点ゴールを決めた間渕は「夏のインターハイで負けてから、練習の基準を高くしてみんなで頑張ってきた」と涙を拭った。
「国立で勝つ」チームの目標は果たせなかった。それでも、2度の全国大会で勝利した経験はチームにとって大きな財産。全国で勝ち抜く難しさも分かった。新チームは1月の新人戦に向けて早くも始動する予定。新たな挑戦は始まっている。吉田は「本当に悔しいけれど、自分たちができることはやった。来年こそは自分が目標にしていた国立という舞台で戦って勝ってほしい」と後輩たちに思いを託した。【神谷亮磨】
▼浜松開誠館が、興国(大阪)にPK戦で敗れた。同校は3度目の選手権出場で、22年に次いで2度目のPK戦負け。19年に静岡学園が全国制覇を果たすなど強豪県として知られるが、近年はPK戦を苦手としている。10年の3回戦で静岡学園が日章学園(宮崎)に敗れて以降、静岡県勢のPK戦は10連敗となった。直近のPK戦勝利は、09年1回戦での藤枝明誠(対徳島商)までさかのぼる。
○…1年生のMF石川塔梧が大舞台を経験した。この日はボランチとして先発出場。積極的にボールを受けたが、「ミスばかりで何もできなかった」。見せ場を作れず、前半40分間だけでピッチを退いた。ただ、今大会は九州文化学園との1回戦でも先発出場し、「人よりも多くのことを経験させてもらった。来年は自分がチームを引っ張っていく覚悟でやっていきたい」と顔を上げた。