「RIZIN 師走の超強者祭り」(31日、さいたまスーパーアリーナ) 女子スーパーアトム級王座戦で1年5カ月ぶりの試合…

 「RIZIN 師走の超強者祭り」(31日、さいたまスーパーアリーナ)

 女子スーパーアトム級王座戦で1年5カ月ぶりの試合となった“ツヨカワクイーン”RENA(34)は、王者の伊澤星花(28)と2回1分58秒フロントチョークによる一本負けで初の王座獲得はならなかった。

 試合開始前の伊澤のグータッチを拒否したRENA。1回、右のハイキックを当てると、蹴りを中心に攻めたてていくと、飛び込みながらの左フックを当てて、伊澤からダウンを奪った。寝転がる伊澤に踏みつけなどで攻め立てていったが、決めきれず。立ち上がった伊澤に組み付かれて、マウントを奪われると、パウンドを浴びせられて崖っぷちに。最後はバックチョークで捉えられたが、ゴングに救われた。2回も伊澤がグラウンド戦で優位に。ギロチンチョークで捉えられて、タップした。試合後は涙が止まらず。何度も瞳を拭いながら会場を後にした。

 試合後の会見では「やっぱり悔しいに尽きますね。(ダウン奪ったシーンは)めちゃくちゃ効いてるのわかったので、このまま終わった、勝ったと思った自分もいて。もうすこし、あと4発、5発打ち込めていれば勝てたんじゃないかなと。いけなかったというのもあるので、本当に悔しい」と、振り返り、「本当はベルトを獲ってヒロインになって辞めたらかっこよかったんですけどね。ちょっとこのまま辞められねーなって思ってる。倒せるなら私しかいないと少し証明できたと思う。もう少しだけ自分の可能性に賭けたい」と、涙ながらに現役続行を表明した。

 2人はこれまで対戦が待望されてきたが、RENAの怪我などもあり、実現せず。YouTubeなどを介して舌戦が繰り広げられてきた。大みそかでの対戦が決定もさらに過熱。大会の事前VTRではRENAが「伊澤さんじゃ無理じゃない?」「人間レベルが低い。ムカつきもしない」、「怪我しようと思ってしてないですから」、「大御所だもん。こちとら18年プロやってんだわ」、「人の悪口そんなスラスラ出てきて、なんでそんなイラついての」、「彼女の方が大変だと思う。だって失ったら全部私にとられちゃう」、伊澤が「自分強すぎるんで」、「試合飛ばされてるんで。鬱憤はたまってますよ」、「アイドルとかそういう方向なのか。『ファイター』だと思ってない。『華』もなくなってる」と壮絶な煽り合いを展開。RENAは伊澤が「挑戦してない」と明かし、「止まってるだけ。2階級制覇するとか、海外に挑戦するとかだったら私もみたいと思う。それもないし、何もしないまま、『なんで私だけ注目されないの?』ってそれは違うでしょっていう感じ」と指摘した。伊澤は「感情というか『嫌い』で試合することあんまりない。一方的に自分が殴って極めて勝つ。1Rで終わります」と予告。RENAは「勝って『ざまあみろ』っていいたい」と、予告した。前日計量後はRENAが握手を求めるも、伊澤は応じずに相手の肩を押して背中を向けていた。