◆全日本プロレス「ゼンニチ大晦日2025」(31日、代々木第二体育館)観衆2730 全日本プロレスは31日、代々木第二体…

◆全日本プロレス「ゼンニチ大晦日2025」(31日、代々木第二体育館)観衆2730

 全日本プロレスは31日、代々木第二体育館で「ゼンニチ大晦日2025」を開催した。

 年間最大のビッグマッチのメインイベントは、宮原健斗と安齊勇馬の三冠ヘビー級選手権。3度目の防衛戦となる宮原と王座奪還に挑む安齊が序盤から激しく交錯した。

 宮原が強烈な張り手で先制。腕の取り合いの展開から安齊も張り手を浴びせると低空ドロップキックで王者を場外へ転落させた。場外戦でも安齊は、エルボーで追い込んだが、宮原が頭突きの連打、鉄柱へ激突させ主導権を握った。

 安齊がエルボーで抵抗するもダメージが深く威力なく王者には効かない。それでもダブルアームスープレックスを放ち反攻する。さらにフロントスープレックスをたたき込みカウント2まで追い込んだ。宮原はチョップ、頭突きで反撃も挑戦者はドロップキックで攻めると、攻防はエプロンで展開。打撃の応酬から宮原がパイルドライバーで安齊の脳天を突き刺すと場外で挑戦者はうつ伏せとなりダウンした。

 カウント9でリングに戻った安齊へ王者はビッグブーツを突き刺すと安齊は再びダウン。カウント8で立ち上がったがペースは王者が握り、馬乗りになりエルボー、頭突きの連打でまたも安齊はダウンを喫した。カウント6で立ち上がると強烈なエルボーで王者を倒す。さらに雪崩式のダブルアームスープレックスをさく裂させたが、宮原もブレーンバスターで応戦する。

 両者がダウンしダブルカウントが7まで数えられる。宮原のブラックアウトをしのいだ安齊がフェイスロックで絞め上げるも王者がロープへ逃げる。20分が経過する死闘は、今度は宮原がダウン。カウント7で立ち上がるとラリアットで逆転。さらにシャットダウンスープレックスホールドへ行くが安齊が振りほどき、ジャンピングニーアタックで逆転。必殺のギムレットへ行くところを宮原もブラックアウトで阻止。ジャンピニーから掟破りのシャットダウンスープレックスでカウント2まで追い込んだ。

 25分が経過し宮原がブラックアウトを繰り出せば安齊もジャンピングニーをヒット。王者がブラックアウトを再び放ち、シャットダウンスープレックへ行くも安齊が抵抗しジャンピングニー。そこから必殺のギムレットへ行くも王者が抵抗しシャットダウンスープレックを放った。カウント3が入り宮原がベルトを死守した。

 

 客席から大きな「ケント・コール」が降り注がれる中、マイクを持った宮原は「大みそか!締めるのは俺だ!」と勝ち誇り「全日本プロレスのホープ、安齊勇馬!これが現実だ。改めて教えておく。三冠ヘビー級チャンピオンの宮原健斗はなかなか強いぞ」と投げかけ「ホープじゃなくて今日から君はスターだ」とたたえた。

 そして宮原は「俺はスーパースターだ」と掲げ「次またこのベルトをかけて戦おうぜ、スターさんよ」と投げかけると、館内は大きな「安齊コール」がわき起こった。さらに観衆へ宮原は「俺に魅了されたか?」と問いかけファンに感謝。続けて4度目の防衛戦を来年1月25日に幕張メッセに指定し「無差別級だ。ジュニアヘビーもありだ」と明かし、1月2日の後楽園ホール大会で名乗りを上げることを呼びかけていた。最後に来たる2026年を「プロレス界、先頭に立って引っ張っていくぜ」と誓った。

 バックステージで宮原は安齊へ「お前はまぎれもなくスターだ。この日本プロレス界に安齊勇馬にかかる重責は大きいぞ」とエールを送ったが「俺は譲らない!会社が指定した世代交代に俺は乗らないぞ!」と抵抗し「このプロレス界、2026年を俺が引っ張るぞ」と誓った。

 最後に「大みそか最高の気分だ。大みそかの舞台は俺が一番似合う」と叫ぶと、手首に9月7日に21歳の若さで亡くなった長尾一大心選手のカラーだった緑色のテープを巻いた右手を天に掲げ「2025年。2026年も一緒に戦うぞ」と長尾選手へ呼びかけていた。全日本プロレスは、長尾選手が亡くなった後、全会場で献花台を設置してきた。会場での献花台はこの日で終了したが、宮原、そして王道マットを支える選手、ファンの心に長尾選手は永遠に生き続ける。

 ◆12・31代々木第二全成績

 ▼メインイベント 三冠ヘビー級選手権試合

〇王者・宮原健斗(28分37秒、シャットダウンスープレックスホールド)挑戦者・安齊勇馬●

 ▼第6試合 アジアタッグ選手権試合

挑戦者組・〇加藤良輝、ISHIN(23分21秒、カデーレ・ルナ↓片エビ固め)王者組・MUSASHI、吉岡世起●

 ▼第5試合 斉藤ブラザーズ vs HAVOC スペシャルシングルマッチ

〇斉藤ジュン(16分28秒、Dying Light↓片エビ固め)潮﨑豪●

 ▼第4試合 大晦日怪獣大戦争スペシャル6人タッグ3wayマッチ

〇ザイオン、オデッセイ、芦野祥太郎(13分28秒、ダイビングヘッドバット↓片エビ固め)大森北斗●、羆嵐、サイラス

※残りは、綾部蓮、タロース、関本大介

 ▼第3試合 タッグマッチ

〇鈴木秀樹、宮本裕向(7分44秒、ダブルアームスープレックス↓エビ固め)本田竜輝、小藤将太●

 ▼第2試合 大晦日ランブル2025

〇ダンプ松本(10分25秒、体固め)黒潮 TOKYO ジャパン●

《他の参加選手》アジャコング、佐藤光留、セニョール斉藤、真霜拳號、他花師、黒潮TOKYOジャパン、愛澤No.1、ジャック・ケネディ、菊タロー

 ▼第1試合 世界ジュニアヘビー級選手権前哨戦 8人タッグマッチ

〇KURAMA、“ミスター斉藤”土井成樹、阿部史典、立花誠吾(13分34秒、アパリシオン↓片エビ固め)青柳亮生、ライジングHAYATO、田村男児、井上凌●