「西野さんの39です」。今秋、明治神宮大会で準優勝を飾った立命大。12月中旬、同大学の練習場で、来秋のドラフトの目玉・有…
「西野さんの39です」。
今秋、明治神宮大会で準優勝を飾った立命大。12月中旬、同大学の練習場で、来秋のドラフトの目玉・有馬伽久投手(3年=愛工大名電)とともにNPBスカウトから熱い視線を浴びる強肩の女房役・西野啓也捕手(3年=高知)が、記者と思いがけないマニアックな野球トークをさく裂させた。
背番号39の公式戦着用ユニホームを背負う西野啓。その番号に決めた理由は高校大学の先輩で、阪神で同番号を背負う栄枝裕貴捕手(27)に由来することはもちろんだったが…ポーカーフェースがにやりと笑った。「オリックス西野さんの番号でもあります」。
来季12年目を迎えるオリックスのベテラン西野真弘内野手(35)のことだった。今でこそ背番号「5」の印象が強いが、入団直後は「39」を背負っていた。
和歌山出身の西野啓。野球好きの原点は2010年代前半に夢中になった、PSPの「プロ野球スピリッツ」での「強かった」オリックスだ。そこからオリックスファンに。
当時「西野という選手が入ってきた」と少年西野啓は西野真弘の入団を大喜び。すぐさま「NISHINO 39」のユニホームを入手し、現在は実家で大切に保管中だ。
捕手となった今、若月健矢捕手(30)を参考に技術を研究しているという。「この1年、本当に頑張ってプロに行きたい」。安定した守備が魅力で「試合を作るために、キャッチングやブロッキング、スローイングの安定を」とさらなる技術向上を求めていく。
2塁への送球は1・8秒を誇り、3年春からチームの正捕手で、いまだ無失策を誇る司令塔。実直な思いを胸に、来秋有馬との“バッテリーでドラフト指名”を心待ちにする。【中島麗】