大谷の活躍に「史上最高」の声が広まった(C)Getty Images 2025年10月17日。我々は、野球というスポーツ…

大谷の活躍に「史上最高」の声が広まった(C)Getty Images
2025年10月17日。我々は、野球というスポーツの限界が打ち破られた瞬間を目撃した。
リーグ優勝決定シリーズ第4戦。マウンドで10個の三振を奪い、打席で3本のアーチを描く――。マンガの世界ですら描ききれない異次元のパフォーマンスで、ドジャースを2年連続のワールドシリーズへと導いた大谷翔平。全米が「史上最高」と絶賛した伝説の夜だった。
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この試合を迎えるまで、大谷は苦しんでいた。ポストシーズン打率.158。本来の姿からは程遠い数字に、周囲では不安の声も漏れ始めていた。しかし、稀代の天才にとって、その沈黙は嵐の前の静けさに過ぎなかった。
「1番・投手兼DH」としてマウンドに上がった大谷は、まず投手として圧巻の立ち上がりを見せた。三者連続三振で自らリズムを作ると、その直後の初回の第1打席だった。
かつての同僚ホセ・キンタナが投じたフルカウントからの6球目。完璧に見極めたスラーブを捉えた打球は、右翼席最上段へと突き刺さるポストシーズン3号ソロ。この一撃が、ドジャー・スタジアムを支配する「大谷劇場」の幕開けとなった。
一度火がついた背番号「17」を止める術は、もはや存在しなかった。4回の第3打席、チャド・パトリックのインコース低めを「軽々と」拾い上げると、打球は右翼席を越え、場外へと消えていった。
飛距離469フィート(約142.9メートル)。打った瞬間にそれとわかる確信の一発に、場内はもはや歓声を超えた、悲鳴に近い衝撃に包まれた。
そして、極めつけは3番手トレバー・メギルから放った左中間席への3発目だ。159キロの剛速球を力でねじ伏せたそのスイングは、彼が打者としても、投手としても、この日誰よりも「剛」であったことを証明していた。
投手として10個の三振を奪い、打者として1試合3本塁打。この人類史上初の快挙に、百戦錬磨の米メディアも言葉を失った。
米紙『New York Post』の重鎮であるジョン・ヘイマン記者はSNSで「これは不公平だ」「オオタニは王だ」と感嘆の声を上げた。
「10奪三振を奪った投手として、ポストシーズンで3発放った初の選手になった。間違いなく史上最高の10月の活躍だ。反論はしないでくれ」
ヘイマン氏が綴ったこの言葉は、その場にいた、あるいは中継を見ていた全ての野球ファンの心の声を代弁していたといえるだろう。
この勝利でドジャースは2年連続のワールドシリーズ進出を決めた。しかし、試合後の大谷に浮かれた様子はなかった。見据えるのはただ一つ、ワールドシリーズの連覇のみ。
12月の今、改めてあの試合を見返すと、大谷翔平という存在がどれほど特別であったかを痛感させられる。2025年のクライマックスへ向け、ギアを最大まで上げた天才の姿は、今も私たちの脳裏に鮮烈に焼き付いている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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