大竹は古巣との対戦について「楽しみな感覚の方が強かった」と語った(C)産経新聞社 移籍3年目のシーズンを終えた阪神・大竹…

大竹は古巣との対戦について「楽しみな感覚の方が強かった」と語った(C)産経新聞社
移籍3年目のシーズンを終えた阪神・大竹耕太郎が1年間を振り返ってくれた。全3回にわたり、その模様を伝えていく。第1回は2025年シーズンの振り返りについてだ。
まずは率直にどんなシーズンだったか。
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「最初の目標としては15勝以上と170イニングを掲げていました。ただ、最初の実戦の前にケガをしてしまったので、気持ち的には難しい部分がありました」
下半身の張りで開幕に間に合わず、1軍初登板は5月1日(中日戦@バンテリンD)までずれ込んだ。以降は一度も2軍に落ちることなく閉幕まで完走。3年連続2桁勝利には届かなかったものの、9勝4敗、防御率2.85と一定の成績を残している。
「4月は若手が先発で頑張っていたので、彼らが疲れてきた頃に入っていけたらいいかなと切り替えられました。そこからは個人成績よりもチームが優勝するために投げていましたね」
古巣・ソフトバンクとの日本シリーズでは第5戦に先発。勝ちには繋がらなかったが、5回途中までパーフェクトの快投。結果、6回まで投げきり、無失点に抑えている。
「シーズン途中で切り替えられたことは良かったですし、投げていく中でいろいろ勉強できました。ただ、もっとできたなという部分や、自分の能力としてもこんなもんじゃない感覚が強かった。結果は出ていても、投げていてしっくり来ていないような。来年以降もっと良くなるんじゃないかなと、自分への期待感みたいなものは芽生えました」
ホップ、ステップ、ジャンプの「ステップ」にあたるシーズンだったのでは? と問うと、「そうですね。しっくり来ていない感覚の中で結果を残せたのは今までなかったこと。これからが楽しみです」と大竹は手応えを掴んでいる。
25年はしっくり来ていないシーズンと語る大竹。それでもベストピッチと呼べる試合はあったのだろうか?
「甲子園での巨人戦で8回無失点だった試合ですかね」
7月2日、同じ左腕の井上温大との投げ合いを制した試合だ。大竹は8回まで7安打無失点に抑えると、その裏に出た大山悠輔のタイムリー内野安打が決勝点に。チームは1-0で競り勝った。
「相手が井上投手でめちゃくちゃ良かったので、なかなか点は取れない中でしっかり0-0で8回まで持ち込めたのが一番。結果チームも勝ちましたし、試合展開としても良かったと思います」
この頃は連勝が続いていた。オールスター休み等で間隔は空いていたとはいえ、6月21日のソフトバンク戦から7月29日の広島戦まで4戦4勝。本人も「交流戦ぐらいから感覚がどんどん良くなっていきました」と振り返る。
ソフトバンクとの交流戦では「意識こそあった」と言うが「楽しみな感覚の方が強かった」と話す。
「敵という意識よりは、一緒にプレーした選手ともう一度対戦できる楽しみというか。これは日本シリーズでも同じだったんですけど。バチバチに戦うと言われたらそうではないかな」
だからこそ、古巣相手でも落ち着いたマウンド捌きを見せられるのかもしれない。
ケガから始まったシーズン。チームのために切り替えた心と身体の感覚がうまくマッチしない中でも、大竹は結果を残すことができた。年齢も30代に入り、円熟期に入ってくるはず。心と身体の感覚がバチっとハマった時、どんな内容を見せてくれるのか。今から楽しみである。
[文/構成:尾張はじめ]
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