2025年にGDOが配信した全ての記事の中から、編集部が独自に10大ニュースを選出。全3回にわたり、ことしのゴルフ界を…
2025年にGDOが配信した全ての記事の中から、編集部が独自に10大ニュースを選出。全3回にわたり、ことしのゴルフ界を彩ったホットな話題を振り返る。第3回は女子ツアー編。
10位:「フジサンケイレディス」が消滅 ことし4月は直前に中止
1982年に始まった「フジサンケイレディスクラシック」が歴史に幕を下ろす。4月開催を予定していた今年は直前に大会の中止が決まった。主催者に名を連ねるフジテレビは当時、元タレントの中居正広氏と女性とのトラブルを巡る対応に追われていた。
43回目の開催はかなわず。小林浩美JLPGA会長は「個別の(大会の)事情に関しては、相手様もいらっしゃるのでちょっと差し控えさせていただきます」と言及を避けた。
「フジサンケイレディス」中止が決定 主催のフジテレビが開催辞退
フジサンケイレディスの歴史に幕 アース・モンダミンカップは賞金総額4億円
9位:畑岡奈紗が涙の米ツアー7勝目 「忘れられているような、つらい時間あった」
畑岡奈紗が2022年「DIOインプラントLAオープン」以来の米7勝目を母国で挙げた。11月「TOTOジャパンクラシック」は雨の影響で最終ラウンドが中止となり、前日までに首位タイだった畑岡、荒木優奈によるプレーオフへ。1ホール目にパーを拾い、ボギーの荒木を下した。
3年半ぶりのタイトルに涙があふれた。自分の後に海を渡った日本勢が次々と表彰台に上がる中、なかなか勝てない状況に焦りもあったという。「どこか忘れられているような気持ちも。なかなかつらい時間はあった」。来年は節目の米ツアー参戦10年目。未達成のメジャー制覇をはじめ、まだまだペースを緩める気はない。
「どこか忘れられているような…つらい時間あった」 畑岡奈紗3年半ぶり勝利の涙の理由
「長く感じた3年半」畑岡奈紗が涙の通算7勝目 54ホール短縮競技で荒木優奈にプレーオフ勝ち
8位:渋野日向子&西村優菜が米ツアー“生き残り” 櫻井心那も出場権獲得
米ツアー4年目の渋野日向子は年間ランキング104位で、来シーズン一定の出場機会が見込める「カテゴリー11」(100位以内)に入れなかった。同115位の西村優菜、2次予選会を勝ち上がった櫻井心那と最終予選会に出場。連日の悪天候で6日間72ホールとなった過酷な戦いを“ボーダー上”の24位タイで終え、来季の限定的な出場権をつかんだ。
同じくツアー生き残りが懸かっていた西村も24位、櫻井は10位でツアー切符を獲得。予選会後には、西村の涙に渋野がもらい泣きする場面もあった。「もう二度と(予選会に)来ないように、はい上がる」(渋野)。勝負の米ツアー5年目を見据えた。
「もう二度と来ないように、はい上がる」渋野日向子は涙の滑り込みで米ツアー5年目へ
“ゆなパン”の涙に“ピナ姉”もらい泣き 苦しみ分け合う2人が並んで滑り込み
7位:竹田麗央が米ツアー2勝目 日本勢大躍進シーズンの火ぶたを切る
竹田麗央が米ツアー参戦後初優勝を挙げたのは、シーズン開幕して間もない3月だった。中国開催の「ブルーベイLPGA」で後続に6打差をつける通算17アンダー。2025年11月「TOTOジャパンクラシック」に続く米2勝目となり、日本ツアー年間女王の実力を見せつけた。この勝利が、史上最多7勝を挙げた日本勢大躍進シーズンの1勝目となった。
竹田は以降も6月「全米女子オープン」2位、8月「全英女子」4位など世界のトップフィールドで結果を残した。新人賞争いは山下美夢有にあと一歩の2位だったが、年間ポイントランキングで4位と充実のルーキーイヤーを締めくくった。
竹田麗央が圧巻プレーで“一人旅” ショット力と小技で見せつけた独走劇
【竹田麗央のLPGAトラベル】“チーム山田”には別案が…カメラロール見せて!
6位:小祝さくらが国内ツアー通算271試合目で初の棄権 治療専念で後半戦は全休
ツアーきっての“鉄人”が思わぬトラブルに見舞われた。小祝さくらが7月「大東建託・いい部屋ネットレディス」第2ラウンド途中に左手首痛のため棄権。国内ツアー通算271試合目で初の出来事だった。
その後はメジャー「AIG女子オープン(全英女子)」を含む6試合を欠場し、9月にはシーズン残り試合の全休を発表。TFCC損傷(尺骨側手関節三角線維軟骨複合体損傷)と診断され、「大好きなゴルフをこれからも続けるため」手術を受けることを決めた。この12月に練習を再開し、年間表彰式では来季開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」(3月5日―8日/沖縄・琉球GC)での復帰を目指す思いを語った。
小祝さくらが今季ツアー残り試合の全休発表 「大好きなゴルフを続けるため」に手術を決断
“あみあみ”ドレスアップ「これが一番やせて見えた」 小祝さくらの復帰プロセスは
5位:佐久間朱莉が初の年間女王 ジャンボに感謝「私のゴルフ人生を変えてくれた」
プロ5年目の佐久間朱莉が初の日本ツアー年間女王に輝いた。「22歳354日」(シーズン終了時)の戴冠は、女王レースが賞金制だった2020―21年シーズン以前を含め史上5番目の若さとなった。会見では家族や周囲への思いがあふれ涙。「私のゴルフ人生を変えてくれた」と12月23日に亡くなった師匠・尾崎将司さんに感謝した。
今季は4月「KKT杯バンテリンレディス」で待望のツアー初勝利を挙げた。5月「ブリヂストンレディス」、6月「アース・モンダミンカップ」と3カ月連続優勝で勢いに乗り、10月「マスターズGCレディース」では圧巻の11打差独走Vを遂げた。“最強未勝利”といわれた昨季から急上昇の大ブレーク。飛躍の年となった。
「本当によかったな朱莉」 師匠・尾崎将司が新女王の佐久間朱莉を祝福
4位:原英莉花が米下部ツアー初優勝 LPGAツアー昇格の切符つかむ
原英莉花が今季の主戦場に選んだのは米下部エプソンツアーだった。通算5勝を挙げる日本ツアーの年間シードを放棄し、自らいばらの道に飛び込んだ。努力が実を結んだのは8月「ワイルドホースレディース」。1打差を追った最終日に10バーディ、2ボギー「64」をマークし、通算18アンダーで米初優勝を飾った。
出場18試合で9回のトップ10入り、予選落ちは1回だけと安定したプレーを続け、年間ポイントランキング5位で来季のLPGAツアー出場権をつかんだ。初の転戦生活は苦労も多かったというが、「人生一楽しかった」と振り返る。来年はプロ9年目、27歳で夢の舞台に立つ。
【原英莉花インタビュー】「来年もう27歳なんです」米下部ツアー挑戦と焦燥感
最後まで優勝を狙った原英莉花 2025年は「人生一、楽しかった」
3位:岩井明愛&千怜が米ツアー初優勝 史上初のツインズV
双子であり、ライバルでもある2人の関係性は海を渡っても変わらない。まず妹の岩井千怜が5月「リビエラマヤオープン」を6打差独走で制すと、今度は姉の岩井明愛が8月「ポートランドクラシック」で後続に4打差の快勝。日本ツアーでもしのぎを削った姉妹が、ともに米ルーキーイヤーで初優勝を挙げた。
米ツアーにおける姉妹での優勝は4組目。ツインズでは史上初の偉業となった。明愛は優勝後のインタビューで「いつも心のどこかに千怜がいる」と語っていた。年間ランキングは明愛が13位、千怜が15位に入る活躍ぶり。日本ゴルフ界を代表する双子の勢いは来季も続きそうだ。
妹が猛追しても「きょうの岩井明愛には勝てない」 姉の意地と惜敗からの学習
勝つのはいつもひとりだけ 双子姉妹の家族の宿命と岩井明愛の人柄と
2位:西郷真央がメジャーで待望の米ツアー初優勝 恒例の池ダイブは「においが…」
米参戦2年目の西郷真央が4月のメジャー「シェブロン選手権」で待望のツアー初優勝を挙げた。最終日は「75」と崩しながら、5人が並ぶ通算7アンダー首位タイでフィニッシュ。プレーオフ1ホール目でバーディを奪い、勝負を決めた。ウィニングパットは「手が震えるどころか全身が震えて今もそれが残っていて…」と歓喜の涙を流した。
日本勢のメジャー制覇は1977年の樋口久子(全米女子プロ)、19年の渋野日向子(全英女子)、21、24年の笹生優花(全米女子)、24年の古江彩佳(エビアン選手権)に続く史上5人目。大会後には優勝者の“恒例行事”である池ダイブに挑戦し、「においは結構…」と笑わせた。
夢をかなえた西郷真央の1ヤード 「最後まで逃げず」メジャーで米ツアー初勝利
「においが…」西郷真央が18番グリーン脇の池へ大会恒例“ビクトリーダイブ”
1位:山下美夢有が渋野日向子以来の「全英女子」制覇 日本勢3人目の新人賞も獲得
日本ツアー女王(2022、23年)の山下美夢有が、今度は海外で快挙を遂げた。8月のメジャー「AIG女子オープン(全英女子)」で米ツアー初優勝を達成。日本勢の同大会優勝は、19年の渋野日向子以来2人目となった。「ものすごく長かった。コツコツ、地道にやって来た」と喜んだ。
米ツアー参戦1年目の今季は11月「メイバンク選手権」で2勝目を挙げ、年間ランキングは2位。1990年の小林浩美、昨年の西郷真央に続く日本勢3人目のルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)にも輝いた。2024年「パリ五輪」での涙のメダル逸を乗り越え、世界にその名をとどろかせた。