佐々木朗希が9回を締めてワールドシリーズ進出に王手をかけた(C)Getty Images 2025年、ワールドシリーズ連…

佐々木朗希が9回を締めてワールドシリーズ進出に王手をかけた(C)Getty Images
2025年、ワールドシリーズ連覇を目指すドジャースの勢いは、10月の冷気さえも熱狂で溶かすほどだった。現地時間10月16日、本拠地ドジャー・スタジアムで行われたブルワーズとのリーグ優勝決定シリーズ第3戦。守護神へと昇り詰めた若き才能がスタジアムを支配した、あの「王手」の夜を振り返る。
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試合は初回、背番号「17」がいきなりスタジアムのボルテージを最高潮に引き上げた。「1番・DH」で先発出場した大谷翔平は、ブルワーズ先発の左腕アーロン・アシュビーの外角低めのスライダーを鮮やかに捉える。
打球は右翼線を破る快足の三塁打。続くムーキー・ベッツがすかさず適時二塁打を放ち、わずか数分で先制点を奪う「最強の1・2番コンビ」の共演に、ファンは歓喜した。
その後、大谷は後続の投手の前に三振を喫するなど沈黙したが、この先制のホームがチームに落ち着きをもたらしたのはいうまでもない。
先発のマウンドに上がったタイラー・グラスノーは、2回に同点こそ許したものの、エースの貫禄を見せた。走者を背負いながらも要所を締め、6回途中1失点の力投。
打線が再び火を噴いたのは6回だった。一死一、二塁の好機で、24年の世界一の立役者の一人、トミー・エドマンが中前へ勝ち越し適時打を放つ。さらに相手のミスを誘う走塁で追加点を奪い、3-1。ドジャースらしい「相手の隙を逃さない野球」が光った。
アレックス・ベシア、ブレーク・トライネン、アンソニー・バンダとつなぐ盤石の継投策は、ブルワーズに反撃の隙を一切与えなかった。
そして9回。スタジアムに地鳴りのような「ロウキ・コール」がわき起こる。マウンドに上がったのは、ポストシーズンで守護神の座を任せられた佐々木朗希だ。
160キロを超える直球と消えるようなスプリット。佐々木はブルワーズ打線を完璧に封じ込めた。最後はケーレブ・ダービンを自慢のスプリットで空振り三振に仕留め、圧巻の三者凡退。メジャー移籍1年目、ポストシーズンという極限の舞台で、彼は完全にドジャー・スタジアムの寵児となった。
3-1の勝利でシリーズ成績を3勝0敗とし、ドジャースは2年連続のワールドシリーズ進出へ王手をかけた。試合後、ファンの視線は翌日の第4戦へと向けられていた。
予告先発は、大谷翔平。打者として、そして投手として、自らの腕で世界一への切符をつかみにいく。ドジャースの2025年が「伝説」へと変わる瞬間が、すぐそこまで迫っていた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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