NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン1 第3節(リーグ…

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第3節(リーグ戦)カンファレンスA
2025年12月28日(日)14:00 ヤマハスタジアム (静岡県)
静岡ブルーレヴズ 21-34 浦安D-Rocks

敗戦の中にも希望を見せた今季初先発の二人。チームが問われるリバウンドメンタリティー


鋭いランでスタンドを沸かせた静岡ブルーレヴズの奥村翔選手

2節続けてのホストゲームで今回も1万人近いファンに力強い声援を受けた中、またも悔やまれる敗戦を喫してしまった静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)。ただ、シーズンは始まったばかり。戦力増強という意味では今節も十分な手ごたえがあった。それを象徴した存在が、今季初先発したヴェティ・トゥポウと奥村翔だ(トゥポウは今季初出場)。

「藤井さん(藤井雄一郎監督)から『今日はカウンターに行けよ』と言われていました」と語る奥村がキックオフリターンから気迫のロングゲインを見せてチームのリズムを作り、その後も鋭い突破を連発。さらにトゥポウも力強いラインブレイクをたびたび見せて、前半34分には逆転につながるトライを自ら決めた。彼らが作ったチャンスを決め切きれなかったのはチームとしての課題だが、スタンドを沸かせるシーンを何度も演出した。


ヴェティ・トゥポウ選手も高いパフォーマンスを披露し1トライも

「僕はヤマハスタジアムでプレーするのが大好きですし、ボールをキャリーしたときに大きな歓声が聞こえてくるので、今季初めてそれを聞けて本当にうれしく思いました」とトゥポウも振り返る。

それと同時に、「今週初めから藤井さんから『自分の仕事をしろ』と常に言われていたので、それをやり続けた試合でした。ほかの選手がハードワークしてくれたからこそ、自分にボールがわたって良いプレーにつながったと思っています。ただ、今日は全体的にミスが多くて良いところまでいっても(攻撃を)遂行し切れずに終わってしまった場面がすごく多くありました。今日も家に帰って振り返りをしますが、次の試合まで時間があるので、みんなでしっかり準備していきたいと思います」とトゥポウはつけ加えた。

190cm/128kgという屈強な肉体をもちつつスピードも抜群で、今年は日本代表にも選出された。見た目にも圧倒的な威圧感があるが、話してみると非常に優しく、謙虚さも持ち合わせている。こんな選手がチームのために戦ってくれるのは本当に頼もしい。

2022-23シーズンには静岡BRの共同キャプテンを務めた奥村も、そこは変わらない。昨季から先発出場は限られているが、出場した際には常にチームに火を点けるプレーや鼓舞する声を出し続けている。

「今日はミスがすごく多くて……。軽い気持ちで臨んではいないですが、そう見えてしまうようなプレーも出ていたので、もう一度気持ちを引き締めないと。僕自身はすごく状態が良いので、出たらプレーでどんどん前に出していきたいし、得点につながるプレーをもっと多くしてチームを引っぱっていきたいです」

2週間後の次節は、開幕3連勝の首位・埼玉パナソニックワイルドナイツに挑戦する大一番。けが人も戻ってさらなる戦力の充実が期待できる中、精神面でもどれだけ意識や気迫を高められるかに注目したい。

(前島芳雄)

静岡ブルーレヴズ


静岡ブルーレヴズの藤井雄一郎監督(右)、クワッガ・スミス キャプテン

静岡ブルーレヴズ
藤井雄一郎監督

「今日も本当にたくさんの人に応援してもらいましたが、勝ちを届けられなくて本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。チームとしては、(トライを)取れそうなところでまったく取れず、ミスで自分たちの首を絞めていったという感じです。ただ、まだ3試合が終わっただけなので……。

(今日の試合では)『勝てるだろう』というようなところ(雰囲気)がおそらくチームの中にあったと思うので、そこは私の責任だと思っています。そこをもう1回しっかり立て直して、チームとしての目標であるプレーオフトーナメント(進出)に向けてやっていきたいと思います」

──奥村翔選手と、今季初先発したヴェティ・トゥポウ選手は、二人ともインパクトのある働きをしたと思いますが、彼らをどう評価していますか。

「トゥポウがチャンスをいつも広げてくれます。そこを後ろの選手がなかなか使い切れませんでした。徐々にチームとして機能していけば勝っていけると思います。奥村には、『今日はカウンターに行こう』という話をしていて、良いカウンターアタックが何回もありました。彼もずっとプレシーズンから調子が良かったので、今日は満足いく出来だったのではないかと思います」

静岡ブルーレヴズ
クワッガ・スミス キャプテン

「今日の結果は、自分たちとしても本当に悔しい結果になってしまいました。トライを取れるチャンスがありましたが、そこで自分たちが取り切ることができませんでした。大勢のファンのみなさんの前で勝つことができず、とても残念な気持ちです。常にサポートしてくれているファンの方たちの前で勝ちたかったです。自分たちのスタンダードのレベルが低くなってしまったと思いますし、そこは次の試合に向かってしっかりと修正していきたいと思っています」

──細かいミスが目立ったと思いますが、そこに対してピッチ内でどのような話をされていましたか。

「リーダーとして、中でコミュニケーションをとって修正していかなきゃいけない部分で、自分も含めてミスがたくさんありました。キッキングゲームになったときに、ミスを少なくしていくことについて常に改善しなきゃいけないという話をしていました。相手のキックに対してどういうふうにやっていくのか。相手はボールを獲得することがすごく上手で、プレッシャーの掛け方がすごくうまかったと思っています。そういう中で自分たちのミスをなくしていこうという話をしていました」

浦安D-Rocks


浦安D-Rocksのグラハム・ラウンツリー ヘッドコーチ(右)、藤村琉士キャプテン

浦安D-Rocks
グラハム・ラウンツリー ヘッドコーチ

「本当に選手たちを誇りに思っています。このスタジアムに来て勝つということは本当に難しいので、そういった厳しいチャレンジに選手たちが正しく立ち向かってくれたと思います」

──静岡ブルーレヴズに対して、どんなところに注意して、どういうところが成功したのかを聞かせてください。

「ブルーレヴズさんのラグビーというのは、見ていて本当に好きなラグビーです。エッジに脅威を置いて展開していくという、すごく良いラグビーだと思っています。それに加えてスクラムとモールという大きな武器を持っているチームなので、まずスクラムに対処できたところや、重要な局面でのスクラムで自分たちがペナルティを取れたのは、精神的に大きなものがありました。試合の終盤で上回った大きな要因としてはフィットネス。そこに尽きると思います」

浦安D-Rocks
藤村琉士キャプテン

「今日の試合、全員がしっかり1週間準備して、前節の埼玉パナソニックワイルドナイツ戦での反省を生かして、全員が信じた結果が出て良かったと思います」

──接戦の展開になった中で、勝ち切れた要因をどう感じていますか。

「ディシプリンです。特にディフェンスではしっかり規律をもってディフェンスができて、ゴール前に来られても簡単にトライを取られない守りができていました。そこで流れが来たときにしっかり攻めて(トライを)取れたというのが一番大きいと思います」