渡部は阪神が26年のドラフトで1位で狙うべき逸材のひとりだ(C)産経新聞社 2025年のドラフトを振り返る際、「完勝」と…

渡部は阪神が26年のドラフトで1位で狙うべき逸材のひとりだ(C)産経新聞社

 2025年のドラフトを振り返る際、「完勝」とも呼べるのがリーグ優勝を収めた阪神です。

 アマチュア最強打者との呼び声も高い創価大のスラッガー・立石正広内野手の交渉権を3球団競合の末に獲得。2位でも日本大の長距離砲・谷端将伍内野手の交渉権獲得に成功しました。

【動画】この華麗な身のこなし!注目のディベイニーの守備シーンをチェック

 3位では走攻守に優れた筑波大の岡城快生外野手を手中に収め、4位では侍ジャパン高校日本代表でも活躍した神村学園高の右腕・早瀬朔投手を指名。5位ではイースタンで12勝を挙げ、4冠に輝いたオイシックスの先発右腕・能登嵩都投手と、バランスのよい補強を見事に成功させたのです。

 常勝軍団をさらに盤石にするために、2026年ドラフトではいったい誰を1位指名するのか。ドラフト取材に豊富な経験を誇るスポーツライターは、以下の3名を挙げてくれました。

【青山学院大・渡部海捕手】
 2025年7月には3年生ながら、侍ジャパン大学日本代表の正捕手として、日米大学野球選手権では日本代表の5戦全勝に貢献したアマ球界ナンバーワン捕手。智弁和歌山高でも2年夏の甲子園で全国制覇を成し遂げ、青山学院大でも1年春から扇の要として活躍。大学でも日本一に導き、打っても2年秋のリーグ戦では打率.356でMVPに輝くなど、「勝てる捕手」「打てる捕手」としてスカウト陣から高い評価を得ています。

「阪神は正捕手の坂本が26年には33歳シーズンとなり、次世代を担う捕手は補強ポイントの一つです。25年ドラフトでは育成も含め、7人の選手を指名しましたが、捕手はゼロ。これはある意味、『来年、渡部を獲りたいから』との意向があったとも想像できる。競合の可能性もありますが、欲しい選手の一人であることは間違いないでしょう」

【沖縄尚学高・末吉良丞投手】
 言わずと知れた2025年夏の甲子園優勝投手。続く9月のU-18ワールドカップ(沖縄)でも、2年生ながら侍ジャパン高校日本代表のエースとして、決勝の米国戦に先発するなど、フル稼働したことでも知られています。

「2年生ながら優勝投手に輝いた『甲子園の申し子』。フィジカル面の高さも魅力十分な先発完投型のサウスポーだけに、阪神としては注目していきたい逸材でしょう。日本代表としても活躍するなど、強心臓も阪神向き。じっくり調査を進めるはずです」

【横浜高・織田翔希投手】
 「甲子園の申し子」という意味では、最速154キロ右腕の織田も負けていません。25年センバツ大会では優勝の原動力になり、夏の甲子園でも1大会2完封の離れ業を演じました。まだまだ完成形は先にあり、潜在能力は末恐ろしいものがあります。

「球界のエースになれる逸材。甲子園のマウンドに『映える』点も、猛虎のエース候補として有資格者だと思います。先輩の及川がセ・リーグ制覇に貢献するなど、横浜高校は信頼と安定のブランド。競合の可能性も十分ですが、行く価値のある投手でしょう」

 補強ポイントに合致するのは、どの選手か。今後も阪神のドラフト戦略から、目が離せません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】阪神28歳が「アカン世界にバレてまう」虎が誇る“不動のセットアッパー”が大谷翔平らとWBCで共闘「世界を驚かせてやれ!」

【関連記事】「成長の跡がみえた」伝統の一戦でプロ初勝利の門別啓人を球界OBが称賛 ホーム3連敗の巨人には苦言も「打線が打てていない」

【関連記事】「ポテンシャルはすごいものがある」阪神24歳ロマン砲の現役ドラフト移籍に球界OBの考察「細川に匹敵するぐらいの活躍はできる」