今年1年間、『高校野球ドットコム』では多くの中学野球の現場を訪れ、たくさんの球児たちを取材してきた。その中で、数年後の高…
今年1年間、『高校野球ドットコム』では多くの中学野球の現場を訪れ、たくさんの球児たちを取材してきた。その中で、数年後の高校野球の主役になる可能性を秘めた「次代を担う球児」たちにインタビューを敢行。第4回は、浦安シニアの皆川 将大投手だ。
各年代に侍ジャパンが常設されるようになってから、中学硬式において、U-15代表入りは大きなステイタスになった。近年はデジタルトライアウトと称して、インターネットを活用して第1次審査・選考を実施。より多くの選手たちが代表入りへアピールできるようになった。
浦安シニアの皆川 将大投手も、代表入りへアピールした選手の1人。結果は残念ながら選出されなかったものの、セレクションで計測したという最速141キロのストレートは伸びがある。加えて切れ味の鋭いスライダーをはじめ、多彩な変化球を投げ分ける。
さらにバッターとしても高い能力があり、中学通算6本塁打。最後の夏に出場した日本リトルシニア日本選手権大会では、2回戦の中野シニア戦で、あわやホームランという特大のファールを放ちパンチ力をアピール。投打で高い潜在能力を見せた。
大会ではチームをベスト4に導き、大会優秀選手にも選ばれた。皆川 将大の名は、間違いなく関係者の目に留まっただろう。そんな全国での戦いを振り返って「貴重な経験なので、忘れることなく、次の高校野球に繋げて活躍出来たらと思います」と視線は次のステージに向いている。
高校野球でも活躍するために、「もっと体を大きくして、すべての基礎体力を向上出来ればと思います」とまずは土台作りが課題だと話す。それは、自身の中で思い描く理想があるからだ。
「目指しているのは、大谷 翔平選手のような二刀流で活躍出来る選手です。バッターであればしっかりと打率を残せる安定したバッティング。ピッチャーならストレートで押していけるピッチングがしたい。
そんな選手になって、将来的には高校でエースになって、また全国の舞台で活躍出来るようになりたいです」
力感のないフォームから次々と投げ込む快速球からは、中学3年生らしからぬ風格を感じられた。夏は全国で活躍して見せた皆川、今度は高校野球のステージで暴れてくれることを楽しみにしたい。