第102回箱根駅伝(来年1月2、3日)に出場する21チームの区間登録が29日、発表された。3年ぶり9度目の優勝を目指す…

 第102回箱根駅伝(来年1月2、3日)に出場する21チームの区間登録が29日、発表された。3年ぶり9度目の優勝を目指す駒大は伊藤蒼唯(あおい、4年)を切り札として6区に投入した。

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 駒大は5人の主力を補欠に組み入れ、他校の動向をうかがう戦略をとったが、3年ぶり9度目の総合優勝に向けて特に狙いを持って配置したのが6区だ。今季は青学大、駒大、国学院大、中大の“4強”が優勝候補と言われる中で、藤田敦史監督(49)は「往路はどの大学も(選手を)つぎ込んでくる。しのぎ合いになる」と分析。復路スタートの山下りに今季全日本5区区間新でチームを2年ぶり17度目Vに導いた伊藤を送り出す。

 全日本後の調整も順調なことから「隠す必要がない。本番、間違いなくやってくれる」と指揮官の信頼は厚い。6区は1年時区間賞、3年時区間2位と実績も十分で「良ければ上積みして、56分台に入るくらいで」と前回の青学大・野村昭夢(現住友電工)が出した区間記録(56分47秒)更新も期待している。仮に往路で出遅れても「伊藤をヘッドにして後半、もう一度勝負」と思い描いた。

 前回1区2位の帰山侑大(4年)、同3区6位の谷中晴(はる、2年)、同4区4位の桑田駿介(2年)、同5区4位の主将・山川拓馬、同7区区間新の佐藤圭汰(ともに4年)ら主力5人の補欠登録について「(変調などに備えた)リスクヘッジとして」と指揮官。5000メートル屋内日本記録保持者のエース・佐藤についても「非常に順調に来ている」と強調した。ぎりぎりまで勝つ選択を考え抜く。(手島 莉子)