本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。 今週の重…
本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。
今週の重賞競走は日曜日に中山金杯(GIII)と京都金杯(GIII)が行われます。その中から中山競馬場で行われる中山金杯を取り上げます。まずは過去の傾向から。
過去10年の中山金杯での前走初角位置を見ていきます。過去10年の中山金杯で3着以内に入った30頭のうち、25頭が前走の初角を10番手以内で通過していました。このような傾向になっているのは、中山金杯が行われる馬場に要因があると考えられます。
過去10年の中山金杯は12月から連続で開催されている中山の芝が舞台。開催が続くと馬場は傷んできます。昨年の中山金杯もかなり荒れた馬場で開催されていました。傷みの多い馬場は綺麗な馬場よりも道中での消耗が激しくなります。また、荒れた馬場では切れ味が削がれてしまうことも珍しくありません。差しや追い込みの馬は道中で体力を消耗し、直線で差し脚を発揮できるだけの余力を失ってしまうこと。そして、荒れた馬場で切れ味が削がれてしまうことから、中山金杯では苦戦しやすいのではないでしょうか。
中山金杯はスタートからある程度の位置につけている必要があると言えるのは、前走の距離を見ても分かります。過去10年の中山金杯で3着以内に入った30頭のうち、26頭が前走で2000m以下に出走していました。
前走で同距離以下に出走していた馬はテンからスピード負けすることなく、余裕をもって追走することができます。距離短縮の馬と比べればスタートから流れに乗れるため、いい位置を取りやすいとも言えます。
今年の中山金杯でも前走の初角位置や距離に注意しながら、予想は組み立てていきたいところです。
それでは早速ですが、今週の中山金杯でAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。
◆伏兵の一発にも警戒する人工知能
ケイアイセナ
前走の札幌記念は12番人気ながら4着と善戦。レースは2番手追走から4コーナーで先頭に立つ強気な競馬。しかも、スタートから先行して掲示板に載ったのは本馬のみ。GIでも好走実績のあるホウオウビスケッツですら、3番手追走から7着に敗れています。先行馬には厳しい展開の中、積極的な競馬で粘り込んだのは素直に評価すべきで、前走はフロックではないと言えるかもしれません。
以前はハナを切らないと脆さを見せるタイプでしたが、2走前の巴賞(OP)では道中3番手から早め先頭で押し切り勝ち。これまでとは違う形で結果を残しているのは、精神的に成長している証拠と言えます。また、今回は先行勢がそれほど多くありませんので、展開的にも恵まれる可能性があるのも好材料ですし、ここならば重賞初制覇のチャンスは十分にありそうです。
カラマティアノス
25年の共同通信杯(GIII)ではマスカレードボールの2着に好走した実力馬。しかし、その後は皐月賞(GI)10着、日本ダービー(GI)12着と結果が出ず。さらに秋も京成杯AH(GIII)で10着、前走のペルセウスS(OP)で12着と大敗続き。ただ、近走に関しては敗因が明確です。
3、4走前の皐月賞や日本ダービーは同世代の一線級が相手でしたし、そこで大敗してしまったのは致し方ないところ。そして、ここ2走は距離が敗因として考えられます。本馬の父はレイデオロ。産駒にはサンライズアースやアドマイヤテラ、エキサイトバイオなど長めの距離で実績を残しているタイプが多くいます。レイデオロのミオスタチン遺伝子型はTT型で長距離に向いた産駒を出しやすいタイプとされています。カラマティアノスの近2走はどちらもマイルでしたし、前走に関してはダートに出走。血統的に適性外ともいえる条件での大敗で度外視すべき結果。今回の2000mへの距離延長は歓迎。重賞でも能力が足りるのは証明していますし、この距離でガラリ一変があっても不思議はありません。
アンゴラブラック
1勝クラスから3連勝で挑んだ前走のアイルランドT(GII)は2着。直線は切れ負けした印象ですが、最後まで渋太さを見せていましたし、自身の最高上がりを更新する走り。負けはしましたが内容、結果ともに十分に評価できる一戦だったと言えます。
本馬はこれまで7戦して4勝2着2回。馬券圏外となったのはデビュー3戦目のノエル賞(1勝クラス)。この時は爪の不安で8か月近くの休み明けでの出走でしたし、ここでの敗戦は参考外と言えます。それ以外はすべて連対と安定感は抜群。また、前走を見ても分かるように、切れ味よりも長く脚を使えるタイプですので、前回の東京から中山に替わるのはプラスと言えそうです。ここは牡馬相手の重賞になりますが、持ち味を生かせるコースならばチャンスはありそうです。