<全国高校サッカー選手権:青森山田5-0初芝橋本>◇29日◇1回戦◇フクアリ2大会ぶり5度目優勝を狙う青森山田が快勝発進…
<全国高校サッカー選手権:青森山田5-0初芝橋本>◇29日◇1回戦◇フクアリ
2大会ぶり5度目優勝を狙う青森山田が快勝発進した。初芝橋本(和歌山)に5-0の完封勝利を挙げた。前半9分、MF杉山大起(3年)が相手GKからのこぼれ球を押し込んで先制し、攻撃の口火を切った。今夏に県内での無敗神話が途切れた強豪が全国制覇へ好発進した。鹿島学園(茨城)は7-0で新田(愛媛)に圧勝し、シン・サッカー王国を形成する。
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先制点を奪うと、杉山は右コーナーに向かって駆け出した。大阪府出身。地元の道頓堀で有名な「グリコポーズ」を披露して喜びを爆発させた。「こぼれてくるのを信じて走っていたので、気持ちで、体全体で押し込もうと思った」。選手権デビュー戦を楽しんだ。
丸刈り頭がトレードマーク。新チーム始動からこの髪形を好む。「とりあえず気合で。気合に髪の毛はいらないので。(髪の毛を)かき上げてる選手が多いけど、その時間があれば次の準備しようかなって」と理由を話す。まるで髪を伸ばす前の今大会の応援リーダー、日本代表FW前田大然風? だ。試合前日に同部屋のチームメートに五厘の長さに整えてもらって臨んだ。
着こなしも珍しく、1人だけシャツをショーツにインする。「引っ張られた時によく分かるので。審判に見てもらえれば」とこだわる。正木昌宣監督は「彼は見た通り、うちの中で一番頑張るし、みんなから応援される選手」と評価。チーム屈指のハードワーカーだ。
今夏のショッキングな敗戦を乗り越えて、選手権にかけている。総体県予選決勝で八戸学院野辺地西にPK戦の末に敗れ、全国を逃した。99年の新人戦決勝を最後に公式戦不敗だったが、県内連勝記録が418でストップ。杉山はPK戦で4人目のキッカーを務め、失敗した。7人目で決着だったが「自分が外して負けた。その負けがあったからこそ、(今日の)この1点があった」。悔しい思いを全てぶつける。
昨年度は初戦(2回戦)敗退。まずは1勝を手にしたが、気を引き締める。2回戦は31日に大津(熊本)と対戦する。「チームのためにできることを精いっぱいやろうと思う」と杉山。王座奪還に向けて気合をみなぎらせていた。【保坂果那】
◆21世紀の青森山田 1999年11月の新人戦決勝(対三沢商)での敗戦を最後に、県内公式戦での連勝を418に伸ばしていた。25年6月総体県予選決勝で八戸学院野辺地西に敗れたのが、21世紀初の黒星となった。黒田剛前監督(現J1町田)が常勝軍団に育て上げ、MF柴崎岳を擁して09年度の全国選手権で準優勝し、16年度にMF郷家友太らとともに初優勝を達成。その後18、21年度も制し、現監督の正木昌宜監督就任1年目の23年度に4度目の優勝を果たした。総体は05、21年の2度全国優勝。