<全国高校サッカー選手権:山梨学院0(6PK5)0京都橘>◇29日◇1回戦◇浦和駒場2度の優勝を誇る山梨学院と、過去最高…
<全国高校サッカー選手権:山梨学院0(6PK5)0京都橘>◇29日◇1回戦◇浦和駒場
2度の優勝を誇る山梨学院と、過去最高は準優勝の京都橘が対戦し、山梨学院がPK戦の末に初戦を突破した。1年生GK石井那樹が試合中も、最後も止める大活躍で2回戦に導いた。
2大会連続11回目の出場となった山梨学院と3大会連続12度目の京都橘。1回戦屈指の好カードは前半を0-0で折り返した。後半は京都橘が26分にPKのチャンスを得たが、獲得しキッカーも務めたJ1ヴィッセル神戸内定FW伊藤湊太(3年)が左に蹴って、痛恨の失敗。阻まれて頭を抱え、途中出場から6分でヒーローになるチャンスを逃した。
止めた山梨学院のGKは1年生の石井。右に跳んで止めた…どころかキャッチしてみせた。うまく相手がミートできずボールが弱かったとはいえ、読み切って2次攻撃も許さなかった。
「PKを取られた場面は絶望だったけど、相手の助走を見て、跳ぶ方向を決めました。個人的には初の全国で、ゴールキックも失敗したり、めちゃくちゃ緊張したけど、止めてから自信がついたので、明日以降はもう大丈夫です!」
勢いは一気に山梨学院へ傾いたが、ゴールは生まれずPK戦へ。先攻の山梨学院1人目が成功。京都橘は再び伊藤が登場し、今度はゴール右隅に、読まれながらも決めた。その後、山梨学院は6人目まで、京都橘は5人目まで全員成功した後の6人目、再び山梨学院GK石井が止めて、勝利を呼び込んだ。左に横っ跳びではね返して、全速力の先輩たちに抱きつかれた。
今大会の応援リーダーを務める日本代表FW前田大然(セルティック)の母校が、大みそかの2回戦に駒を進めた。【木下淳】