井上戦で見せたパフォーマンスでピカソは評価を上げた(C)Getty Images 現地時間12月27日にサウジアラビアの…

井上戦で見せたパフォーマンスでピカソは評価を上げた(C)Getty Images

 現地時間12月27日にサウジアラビアの首都リヤドで、プロボクシングの世界スーパーバンタム級タイトルマッチが行われ、4団体同級統一王者の井上尚弥(大橋)がアラン・ピカソ(メキシコ)を判定で下し、防衛に成功した。王者優位との下馬評通り、井上が攻め込む場面が続き、挑戦者は終始、ディフェンスに徹するという一方的な展開となった。だが敗れたピカソに対しても、その戦いぶりを称える反応が上がっている。

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 12ラウンド終了後、3-0(120-108、119-109、117-111)というジャッジが下されており、井上が圧倒する試合内容だったことは間違いない。それでも、スペインボクシングサイト『SOLOBOXEO』では、試合レポートの中で敗者のファイトにも賛辞を送っている。

 同メディアは、「卓越したボクシングを見せたイノウエが、試合の大半を支配した」とこの一戦の印象を綴っており、その上で、ピカソの“善戦”もフォーカス。「この試合で特筆すべきは、メキシコの若手有望株であるピカソが、イノウエの強烈なパンチを受け止め、12ラウンドを戦い抜いた点だ」と主張。さらに、「“モンスター”を相手にフルラウンドを持ちこたえたこと自体が、大きな成果と言える」との見解を示している。

 さらに、ピカソにとってキャリア初黒星となったものの、「結果以上に、まだ25歳のピカソにとって、この試合は大きな意味を持つ」と同メディアは強調する。続けて、「現代ボクシング屈指のノックアウトアーティストの1人を相手に、最後まで立ち続けたことは重要な成果だ。採点では完敗だったものの、非常に前向きな印象を残し、メキシコ人ボクサーとしての大きな潜在能力と、スーパーバンタム級での明るい将来を示す内容となった」と今後への見通しを綴っている。

 他にも同メディアは、「イノウエの明確な優勢にもかかわらず、ピカソは高い耐久力と勇敢さを発揮。日本の王者から浴びせられる連続攻撃に耐えつつ、常に応戦した」などと、大一番でのパフォーマンスを振り返った。

 世界戦27連勝の記録を打ち立てた井上を相手に、ピカソは最後のゴングの瞬間までマットに沈むことは無かった。この日の一戦は拳を交えた両者それぞれにとって、記憶に深く刻まれるものとなったのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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