「お互い最高の状態でリングに上がる。確実にそうなる」。プロボクシング4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(32…
「お互い最高の状態でリングに上がる。確実にそうなる」。
プロボクシング4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(32=大橋)が、あえて対戦相手の名前は出さなかったが、来年5月に東京ドームで計画されるWBA、WBC、WBO世界スーパーバンタム級1位の中谷潤人(27=M・T)との“ビッグマッチ”へ向けて早くも闘志を見せた。
大差判定勝利を収めたWBC同級2位アラン・ピカソ(25=メキシコ)との防衛戦から一夜明けた28日夜、試合後23時間という強行移動で開催地のサウジアラビア・リヤドから帰国。試合直後は疲労感をにじませていたが、帰国すると「まずは集中しなければならない試合がある。5月に向けて心身ともベストで。お互いが最高の状態でリングに上がる。必ずそうなります。確実に最高の仕上がりで。やりますよ。大丈夫です」と気合を込めた。
同じ興行のセミファイナルに出場した中谷は、20戦無敗でWBC同級10位のセバスチャン・エルナンデス(25=メキシコ)との世界ランカー対決で3-0の判定勝利を収めたが、打ち合いで右目が大きく腫れるなど大苦戦した。
試合を見たという井上は「セバスチャンはスパーリングパートナーで大橋ジムにきていた選手で、僕も会長もあの展開になる予想はしていた。その通りになった」と振り返った。その上で「(中谷の試合の評価は)人それぞれ。(評価を)落とした人もいるだろうし、階級を上げた初戦でしっかり勝ってキャリアを積んだという人もいる。でも昨日が勝負の日ではない。来年5月。お互いベストに仕上げて戦う」と、拳をあわせる日を心待ちにしていた。【首藤正徳】