正月の風物詩、第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が来年1月2、3日に行われる。3連覇を目指す青学大、10月…
正月の風物詩、第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が来年1月2、3日に行われる。3連覇を目指す青学大、10月の出雲駅伝2連覇の国学院大、11月の全日本大学駅伝優勝の駒大を中心に混戦が予想される。大学3大駅伝の最終戦となる大一番。優勝争いの軸になる青学大、国学院大、駒大、早大、中大の「5強」を紹介する。
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10月の出雲駅伝で2連覇した国学院大は、“5本柱”で箱根駅伝初優勝を目指す。
前田康弘監督がキーマンに挙げるのは、上原琉翔、高山豪起、青木瑠郁(いずれ4年)、辻原輝、野中恒亨(ともに3年)の5人衆だ。指揮官は「箱根駅伝は高速化している。1~2区が最重要。山登りの前のところで何番にいるのかが大事」と往路の平地区間を重要視。上級生5人が主要区間を担う。
上原は今季の出雲、全日本でともに最終区間で区間4位と力走。高山も出雲5区区間2位、11月の全日本4区区間2位と好調を維持している。青木は前回4区区間2位と実績十分。辻原は今季の出雲4区で区間新記録を樹立し、野中は11月の競技会で1万メートルの国学院大新記録となる27分36秒64をマークした。指揮官は「5人とも力を出せば優勝に近づけられる。他の大学は5枚もいない」と絶対的な自信を示している。
その上で鍵を握るのが、山登りの5区。24年は上原が区間17位、25年は高山が区間14位とブレーキした。選手層は厚いものの、山でのタイムロスが響き、青学大などの上位校に差を広げられた。
そこで前田監督は箱根駅伝初優勝に目標を一本化させ、山候補の強化に注力した。例年は11月から対策を本格化させるが、今年は異例の3月から準備開始。12月10日のチームエントリー時点で候補者を2人に絞り込んだ。指揮官は「どちらも走れば(5区は)初出走になる」と明言。さらに「山というのは出会いが全て。山を何回も登れば強くなるものではない。適性も、メンタルもある。苦しみにも耐えられるランナーでないと難しい。そういう出会いが今年はありました」とも口にし、下級生の出走の可能性を示唆している。
前回大会は平地の全8区間で区間1桁台を記録。鬼門の山を攻略すれば、厚みのある戦力が生きる。前田監督は「課題である山を育成できていたのかが検証されるのが、第102回大会だと思う」とにらんでいる。【藤塚大輔】
▼エントリー選手は16人。各区間10人と補欠6人が決まる区間エントリーは29日に行われ、レース当日のメンバー変更は開始1時間10分前に往路、復路合わせて6人(1日最大4人)まで変更できる。往路、復路ともに午前8時スタート。