正月の風物詩、第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が来年1月2、3日に行われる。3連覇を目指す青学大、10月…

正月の風物詩、第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が来年1月2、3日に行われる。3連覇を目指す青学大、10月の出雲駅伝2連覇の国学院大、11月の全日本大学駅伝優勝の駒大を中心に混戦が予想される。大学3大駅伝の最終戦となる大一番。優勝争いの軸になる青学大、国学院大、駒大、早大、中大の「5強」を紹介する。

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早大は「半分、えんじ色」で、大学3冠を達成した11年以来15年ぶりの箱根の頂点を目指す。

五輪2大会出場の花田勝彦監督(54)が母校の指揮を執って4季目。前回は4位と復活を印象付け、夢の総合優勝を掲げて強化を図ってきた。全学年が1年時から指揮官の教えを受ける初めての年となる今季は、出雲駅伝で14年ぶりの表彰台となる2位、全日本大学駅伝5位。最後の1冠にかける。花田監督は「今年は箱根駅伝優勝に向けて取り組んできた。しっかり、優勝するには往路で勝たないといけない。前半の半分はえんじ色で染めたい」と、往路でぶっちぎる構想だ。

主将・山口智規(4年=学法石川)は、6月の日本インカレで、日本人初の1500メートルと5000メートルの2冠を達成。前回大会は花の2区を経験し、今年の全日本2区では9人ごぼう抜きの区間賞で一時首位に立った。過去2年山登りの5区で快走し、夏にハーフマラソン大学世界一になった「山の名探偵」工藤慎作(3年=八千代松陰)は、チームの絶対軸。11月の伊勢路ではアンカー8区区間トップでゴールし、30年間破られなかったOB渡辺康幸氏の記録を5秒更新する56分54秒で日本人区間最高記録を樹立した。さらに全大学の1年で唯一、出雲と全日本を経験した大型新人の鈴木琉胤(八千代松陰)も好調。全日本では区間4位となるなど、飛躍的な活躍をつづけている。間瀬田純平(4年=鳥栖工業)、堀野正太(1年=須磨学園)らも大舞台で経験を重ねてきた。

1万メートルの上位10人の平均タイム29分10秒66は出場チームワーストだが、「全然気にしていない。春は5000メートル、夏はハーフに力を入れてきた」と花田監督。他距離で実績を残す選手が多く、箱根路での快走に期待したい。【勝部晃多】

▼エントリー選手は16人。各区間10人と補欠6人が決まる区間エントリーは29日に行われ、レース当日のメンバー変更は、開始1時間10分前に往路、復路合わせて6人(1日最大4人)まで変更できる。往路、復路ともに午前8時スタート。