<全国高校ラグビー大会:飯田82-0倉吉東>◇1回戦◇28日◇大阪・花園ラグビー場飯田(長野)が21年度以来4大会ぶりの…
<全国高校ラグビー大会:飯田82-0倉吉東>◇1回戦◇28日◇大阪・花園ラグビー場
飯田(長野)が21年度以来4大会ぶりの初戦突破を遂げた。倉吉東(鳥取)に歴史的大勝。82得点は県勢歴代2位の大量スコアで、花園での完封勝利は2年連続12度目の出場にして初となった。
1年生ロック奥村妃呂が7トライの活躍を見せた。7-0の前半5分にモールで押し込み初トライを決めると、前半だけで4トライで勢いに乗った。後半も、ラストプレーの独走など3トライを重ね、花園デビュー戦で歓声を一身に浴びて「本当に最高です。観客があんなに多いところで試合をしたのは初めてだったので」と喜んだ。
既にラグビーを始めていた小学6年生の時。21年大会の同校をテレビ観戦。花園で富山第一を相手に31-8で勝利を挙げた姿に「自分もそこでラグビーをやりたいと思った」と飯田進学を志望した。
一方で1882年(明15)の創立、今年144年目を迎えている県内屈指の進学校だけに、学力も必要。中学2年の時までは成績が思うように上がらなかったが、昨年の大会1回戦で盛岡工(岩手)に24-26と惜敗した試合を見て「やっぱり頑張ろうと思って、そこから熱が入って」と受験勉強でラストスパート。見事に合格した。
ラグビー人口減少が避けられない中、同校にとっては7年ぶりに2桁10人の1年生が入部。その主軸である奥村にけん引され、県勢にとっては96年度の岡谷工(84-17和歌山工)に次ぐスコアを積み上げた。
自校としても、SO槙原健太主将(筑波大)を擁して29大会ぶりに花園へ出場した98年度の1回戦(60-3和歌山工)を更新する学校最多得点をマークした。
2回戦の相手は4年前の2回戦でも対戦し、完敗(0-38)を喫した目黒学院(東京)が相手。リベンジマッチへ、奥村は燃える。
「どれだけやれるか。自分たちの、ここ1年の集大成。そこを見据えて、あと1日しっかり練習したい」
現行の出場51校となった花園では県勢初となる2勝へ、武器のモール戦術をさらに磨いて、勝負するつもりだ。【保坂果那】