<全国高校ラグビー大会:倉吉東0-82飯田>◇1回戦◇28日◇大阪・花園ラグビー場4大会連続15度目出場の倉吉東(鳥取)…
<全国高校ラグビー大会:倉吉東0-82飯田>◇1回戦◇28日◇大阪・花園ラグビー場
4大会連続15度目出場の倉吉東(鳥取)は、完封負けを喫した。飯田(長野)に計12トライを奪われて初戦敗退。花園初勝利はかなわなかったが、16人とギリギリの人数でも最後まで戦い抜いた。
岩野竜二監督(52)は「選手は『出し切った』とは言わないでしょうけど、見ていて、予想を超えて健闘してくれた」と目を細める。試合終了間際にはけがで2人が離脱し、14人でのプレーとなったが「やり切ることはできていたので素晴らしいなと感心します。相手に敬意を払ってやり切ることは大事。どんなに人数が少なくなっても逃げたり諦めたりするのはだめだと思う。今日が彼らの人生のピークではないので、これをどうこの先の人生につなげてくれるか」と声を詰まらせながら、教え子への思いを明かした。
総勢17人と少人数のチーム。今回も引退した野球部員の力も借りての出場となったが、指揮官はあえて勧誘を積極的に行わない姿勢を取ってきた。「自分が意思を持ってやらないと行けないスポーツだと思うので、無理やりさせられたりするのは良くない」。身体をぶつけ合う競技。1年生は現時点で1人と苦しい状況に置かれているが「1週間でも一緒にやってくれたらやりたくなると思う。内のチームはそういうチーム。人数は少ないけど毎年いいチームですよ」と優しく笑った。
熊崎拓己主将(3年)も、他部員の協力に「初めは本人も怖かったと思うけど、受験もある中でやってきてくれたのは本当にありがたい」と感謝。中学時代までは、水泳、ソフトテニスなど個人スポーツを好んでいた主将だが「仲間とのコミュニケーションや励まし合いがあるので、チームスポーツの方が好きになりました」とチームプレーの面白さに気づいた。目標だった1トライには届かなかったものの、大舞台を経験し、改めて「(ラグビーを)やって良かった」とうなずいた。