<NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP:横浜DeNAジュニア2-3千葉ロッテジュニア>◇3日目◇28日◇横浜…

<NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP:横浜DeNAジュニア2-3千葉ロッテジュニア>◇3日目◇28日◇横浜

千葉ロッテマリーンズジュニアがサヨナラ勝ちを収めた。ベンチでは、名球会入りにあと「2」と迫る通算248セーブを誇るロッテ益田直也投手(36)の長男、輝々(きき)内野手(6年)が、誰よりも大きな声で仲間を鼓舞し、勝利の瞬間には飛び跳ねて喜んだ。

輝々は今大会3試合目で初出場。5回2死走者なしから代打で登場し、4球すべてをフルスイング。最後は121キロ直球に差し込まれ、一塁ファウルフライに倒れたが、積極性が光った。小林宏之監督(47)は「しっかり振れていて良かった」と評価。スタンドで見守った父も「いい経験になったでしょう」と目を細めた。

試合に出場していない時も、輝々は最前列で声をからし続けた。エラーをした仲間や好プレーを見せた選手に真っ先に声をかけ、雰囲気作りに大きく貢献。父は「人の痛みが分かる子。試合に出て活躍するだけがチームプレーではない」と成長ぶりを口にした。

背番号は父と同じ「52」を自ら選んだ。「将来はお父さんみたいな投手になりたい」と目を輝かせた。父から大会前にかけられた言葉は「周りのことを気にせず、思い切り振ってこい」だった。緊張の初打席を終え、「やり直せるなら、もっとしっかりやりたい」と悔しさもにじませたが、大舞台で得た経験は、確かな一歩となった。