<全国高校ラグビー大会:聖光学院18-17近大和歌山>◇1回戦◇28日◇大阪・花園ラグビー場聖光学院(福島)が、花園初勝…

<全国高校ラグビー大会:聖光学院18-17近大和歌山>◇1回戦◇28日◇大阪・花園ラグビー場

聖光学院(福島)が、花園初勝利を挙げた。近大和歌山との激戦を制し、3度目出場にして初めて2回戦へコマを進めた。

前半に2トライ、1PGを決めて13-5とリード。後半開始直後にトライを返されて自陣深くに攻め込まれる展開が続いたが、粘り強いプレーでリードを死守。後半26分に5点を追加して点差を離したが、試合終了間際に再びトライを許して18-17。ゴールを決められれば一発逆転という危機を迎えたが、ボールはゴールポストをそれて、1点差の逃げ切り勝ちを収めた。

前回大会では、4度全国制覇した名門・伏見工の流れをくむ京都工学院と1回戦で当たり、0-112と大敗。宇佐美和彦監督(33)は「観客の反応で(勝利が分かった)。福島県としても7年ぶりでしたかね。それもすごくうれしいし、聖光学院としても『歴史をつくろう』と言ってたので本当に良かった」と、教え子の成長ぶりに目を細める。

2年前から強化指定部に指定されて県外からの入部が可能になり、選手28人中20人が県外のメンバーと装いが変わった。有力な新人の入部に3年生は1人しか残らず、主将を務めるのも2年生のSH遠藤慧史。今年1月に1年生ながらに主将の役割を任せられ「まとめるのが本当に難しくて。同級生ってことで仲の良さもあって逆に聞かないって選手もいて最初チームまとまらなかった」と苦悩した1年だったが、積極的にコミュニケーションをとるように意識し「県大会が終わってからはまとまってきた」。この日も「相手を支配する」という共通認識で試合に入り、苦しい時間帯も耐え切った。

2回戦では筑紫(福岡第2)と激突。「野球が有名だと思うけど、全国に(ラグビー部も)一押しアピールできた」と自信を深めたフィフティーンは、1勝に満足せず3回戦進出を狙う。